TOTOの強さ①:成田空港にギャラリー、日本のトイレ文化技術の粋に注目集まる。
空港の意外な人気スポット
日本の玄関口、成田国際空港。国際線の乗客が利用できるスペースの一角に、衛生陶器大手のTOTO(TOTO(株):福岡県北九州市、喜多村円社長)の「ギャラリーTOTO」があります。最新の個室トイレが並んでおり、世界各国から来る旅行客に人気です。世界に誇るTOTO社の製品群です。
先端技術が凝縮されたウォシュレット
最も目をひいているのが、同社が昭和50(1980)年から市場に投入した温水洗浄便座「ウォシュレット」の最新製品です。侮るなかれ。3次元CADやスーパーコンピューターを駆使した設計で、水道水を電気分解した除菌水で便器やノズルを洗うなど、先端技術が凝縮されています。
節水力も大きな武器に
20年間にわたる技術開発とたゆまぬ努力の結果、洗浄する水量は3分の1になりました。TOTO社は今や、日本を含む18カ国・地域で事業を展開するグローバル企業ですが、大きなアピールポイントに「節水力」があります。
創立時からの志「アジアの市場を開く」
TOTO社の前身である東洋陶器は、大正6(1917)年に日本陶器(現・(株)ノリタケカンパニーリミテド:愛知県名古屋市、小倉忠社長)から独立しました。「アジアの市場を開く」が創立時から一貫した志で、福岡県の門司港に近い小倉に本社を構えたのもそのためです。そして、発展した根本には、初代社長・大倉和親氏以来の「顧客第一」主義の社是があります。
海外進出すると、国によってさまざまなトイレの習慣、好み、食生活や電力事情、水質に至るまで調査をして、その国に合う製品の改良を繰り返してきました。
日本でのノウハウを海外でも徹底させる
ウォシュレットが日本で発売された当初には抵抗感がありました。それを突破し、日本のトイレ文化を変えてきたノウハウを、海外でも浸透させてきたのです。
その結果、東南アジアでは電気を使わない「エコウォッシャー」が生まれました。米国でも当初は「5000ドルもする」と敬遠されましたが、有名人らの口コミで広がり、現在では普及しています。累計出荷台数は4000万台を突破しました。
[2016.10.24]
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