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日立金属:新素材「SLD-i」、金型寿命7倍/背景に日本の伝統「たたら製鉄」技術!

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新素材の製造に日本の伝統技術
日進月歩の素材業界で今、注目される新素材があります。日立金属(日立金属(株):東京都港区 髙橋秀明社長)が材料開発に力を入れている特殊鋼「SLD-i」です。「世界トップクラスの高機能材料会社」を目指す同社の主力材・ヤスキハガネの新製品で、自動車鋼板などの金型材として使われます。製造には、伝統の「たたら製鉄」の技術が受け継がれています。

「たたら」で金型の寿命が約7倍
たたら製鉄は、日本古来の製鉄法。砂鉄と木炭を炉で燃やし、たたら (ふいご)を踏んで風を送り炉内の温度を上げる製法で、炭が還元剤になり、純度と耐久性の高い鉄ができます。

「もののけ姫」のたたら
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たたらは、ジブリの映画『もののけ姫』にも出てきました。同社は、その現代版ともいえる製造技術で金属内部組成を改良し、金型の寿命を従来に比べ約7倍と飛躍的に伸ばしました。

新陳代謝が求められる素材業界
素材業界では、次々と新材料が生まれ、既存技術が短期間で陳腐化します。技術の新陳代謝が、他業種以上に求められるのです。
同社の特徴は、その危機意識を経営に反映させていること。平成30(2018)年度までの3年間に、15テーマに対し、120億円を投資しました。先端材料研究開発のための横串を通す組織として、平成29(2017)年4月にはコーポレート研究所を開設する予定です。

内部プロジェクトで次世代技術
内部のプロジェクトとしては、今期からの中長期計画に、業界で最も技術力が問われる分野を盛り込んでいます。3Dプリンターなど積層造形、ハイブリッド自動車などエコカーのモーターに使う新磁石、航空機やタービン用素材となる複合素材など、「次世代技術」と呼ばれる分野です。

生き残りは伝統技能から
顧客の期待を上回る製品を提供しなければ、国内外で生き残れないという危機感の土台があるからこそ、たゆまない研究開発の結果、日本の伝統工法からの、新素材SLD-iにつながりました。

[2016.11.04]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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