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日銀10兆追加緩和!為替介入目的か?計30兆の資金供給

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中小企業に資金がまわるのか
8月30日、政府と日本銀行は、経済対策、金融緩和政策をともに足並みを揃えるように打ち出しました。日本銀行は、政府と「対策の認識に差はない」とし、平成21年12月に導入した新しい資金供給手段(新型オペ)20兆円に10兆円を追加緩和、低金利0.1%で貸出し期間も3ケ月から6ケ月に延ばしています。企業が低金利で資金を借入れる環境が整ったということになります。

繰り返し行われる資金運用
100831_1.jpg日本銀行から金融機関へ融資が始まり、企業が設備投資資金など借入れる構図ができましたが、果たして中小企業へ資金がまわってくるのかが疑問です。
8月27日のブログ記事「金融庁、融資枠、中小にも拡大」を取り上げましたが、中小企業への融資枠もまだ検討中であり、実際に金融機関へ出向けば中小企業にも借入れできるのか期待は出来ません。これでは10兆円追加緩和は中小企業をはじめとした国内産業にとって魅力のあるものにはみえないでしょう。
ここ数年特に、経済対策で日銀が資金を供給し、それが(中小企業にまわらずに)国債や株式、金融商品に流れたという事実を考えると、この状態のまま金融機関へ追加融資が行われればどうなるかも想像がつきます。

大企業・輸出企業向けか
現在金融機関は、政府が景気対策として供給した資金を、企業融資にまわさず投資ファンドや金融保険、国債などの商品を購入して収益を上げています。そのため事業再生の現場では資本金の少ない中小企業への貸し渋りによって、資金繰りを悪化させている中小企業が少なくありません。
したがって今回の経済対策も、円高によって影響を受けた一部の大企業向けであるような感があり、私たち中小企業にまで資金供給の恩恵がすぐにはないと考えています。報道に踊らされず今はアンテナを上げて我慢の時です。

今のままで経済対策の目的達成?
また、今回の追加緩和の効果は時限的、限定的なもので、為替介入に重視をおいた政策のようにもみえます。金融機関にストックされた資金が中小企業融資ではなく、海外資産(外債等)の購入によって円高を抑える効果を狙ったものではないでしょうか。
政府の経済対策では、「雇用確保へ中小企業に金融支援」とあります。日銀から金融機関へ資金が供給され、そこから真水の資金が中小企業へ流れるような資金供給ラインを習慣化しなければ本来の目的は果たせません。新しい金融システムの習慣化・制度化をお願いしたいものです。追加緩和の一部でも国内中小企業に振り向けて欲しいものです。

[2010.8.31]


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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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