マンション販売好調も人気地区に集中!住宅新規貸出減少
金融緩和、税優遇が追い風に
東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏1都3県のマンションが7月、前年同月比27、8%増と好調との報道です。
新規販売戸数は4,128戸と6ケ月連続で前年実績を上回りました。実際に販売した割合を示す契約率も2.9ポイント上昇の78.2%となり好不調の目安の70%を7ケ月連続で上回りました。在庫も5,406戸と前月末より75戸減少し、在庫が減るのも7ケ月連続とのことです。低金利や住宅ローン減税が追い風となっているのでしょう。
神社がマンション運営?
不動産の現場では好調なのは首都圏でも人気地区だけとの声も。都心の繁華街など街の再開発でオシャレなマンションが建ち、販売開始後すぐに完売になっているようです。
中でも神社と分譲マンションが一体化した物件があります。東京・神楽坂で700年にわたり牛込総鎮守として鎮座する「赤城神社」は本殿と拝殿の建て替えに合わせて、マンションも竣工、総供給戸数78戸のうち1戸を残し完売したそうです。新たな街づくりの取り組みとして話題を呼びそうです。神社の収益はお賽銭や祈祷料などがありますが、この景気低迷で企業のご祈祷が激減したそうです。マンションの使用料が新たな神社の収入源となる時代なのです。
住宅ローン新規貸出2割減!
新規の住宅ローンは第1四半期(平成22年4月~6月)2割減と14年ぶりの下げ幅との報道がありました。報道を総合すると「好調なのは首都圏の人気地区だけ」で、まだまだ周辺部には広がりをみせていません。
国内金融機関の同時期の新規貸出額は2兆7,415億円にとどまり前年同期比で約2割の減少です。四半期ベースで3兆円を割るのも10年ぶりでリーマンショック以来、建設の減少、物件の数も少なくなっていることが背景にあります。
長引く景気低迷で所得の伸び悩み、リストラ、雇用不安と先行きの見えない経済に、庶民が不動産には手が出ないのでしょう。
経世済民の精神で
菅首相夫人が先月「あなたが総理になって、いったい日本の何が変わるの」を出版しました。婦人によると菅首相について「何が何でも首相に就きたいとは思っていなかった」と紹介していました。民主党内での調和が取れず、どことなくやる気が無いようにも感じられる菅首相です。
今こそ「責任」をとる覚悟で思い切った経済対策に踏み込んだ姿勢を示し、経済の活性化、産業発展につなげて欲しいものです。経世済民は経済の語源です。今のマイホーム対策には近視眼的で場渡り的な経済対策のように見えます。今ひとつ済民の精神が薄いように感じます。
[2010.8.21]
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