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タクシー特別措置法にみる「ことが起きる前に対応できる社会を!」

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100816_1.jpg7年以上もほったらかし!
8月13日、新聞報道によると近畿2府4県15地区で法人タクシーの最23%にあたる8,000台が余剰であると報じました。この余剰台は国土交通省近畿運輸局が試算した数字によるもので、規制緩和によってタクシーの台数が増えたもののリーマンショックからのデフレ経済によって需要が低迷したためのことなのでしょう。すでに大阪府、京都府では200社強が減車、休車の申請を届け出を出しています。

近畿の18地区「特定地域」に指定
このタクシー減車の動きは平成21年10月「タクシー事業適正化・活性化特別措置法」によって近畿の18地区を供給過剰が目立つとして「特定地域」に指定。各地区へ運輸局や業界団体、消費者代表などによる協議会を設置し、減車・休車への対応を促した措置によるものです。
近畿運輸局自動車交通部では、「事業の適正化・活性化につながる取り組みを期待したい」としています。

平成14年の規制が緩和がアダ?
平成14年2月、タクシー業界は新規参入、数量規制廃止などの規制緩和の措置が実施されました。参入には許可制から届出制へ、最低保有台数も引き下げられるなどタクシーは年々増え続けてきました。私たちのオフィスのある東京・千代田区も昼夜関わらず駅前や繁華街には長い客待ちのタクシーが行列を作っています。これら供給過剰の現象から平成21年10月特別措置によって減車・休車を促しているのです。

運転者の労働条件の悪化を防ぐ?
この措置法は「タクシー事業者の収益基盤を改善し、運転者の賃金など労働条件の悪化を防ぐ」ことを目的としています。確かに運転手の労働力は収益を上げようと2日勤務1日休みという過酷なもの。ワンコインタクシーに代表されるように価格競争も悪化し、事業として収益を計る事が難しくなってきています。ただこの処置法はすなわち労働条件の悪化を防げるのでしょうか?

なぜ全国でなく特定地域だけなのか
問題なのは、今回の特別措置が全国一律でなく「特定地域における」という部分。特定地域だけ100816_2.jpgに収益を安定させ、運転手の賃金、労働条件を改善するという事なのかということです。「特定地域」に限られるのならこの措置法は根本的な政策ではないという事を運輸局や国土交通省が認めてるという事になります。
本気でタクシー業界の基盤を強化し、運転手の生活向上、労働条件を考えるのなら他にも政策があるでしょう。ハイブリット車導入補助金や、利用者へのクーポン券補助など。減車・休車促進だけで業界が変わるとは到底思えません。


大量倒産が起きる前に緊急政策を!
国土交通省で「特定地域」が認められるなら大阪、橋下知事の提唱する改訂貸金業法の「特定地域」も認められるてしかるべきでしょう。貸金業は、金融業者の看板、店舗が街から消え去っているのです。金融業者から波及して連鎖倒産が起きつつあるといっても過言ではありません。
「多重債務者をなくす」のが改訂貸金業法の目的なら、多重債務者ではない証明を提出すれば今まで通り利用できるということがあってもいいでしょう。「ことが起きてから出来るのが法律や制度」とよく言われますが「ことが起きる前に対処」する社会になってもらいたいものです。行政は改訂貸金業のように必ず行過ぎた対処をしてしまうのですから・・・・

[2010.8.16]

 

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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