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日銀3兆円確保!成長基盤強化制度に対応のファンド創設が活発

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国の代わりに日銀が支援
100720_1.jpg金融機関では、日本銀行の成長基盤強化の新貸出制度に対応したファンドの創設が活発になっています。メガバンクをはじめ、地銀では1件当たりの融資金額を1,000万円から100億円と幅広く設定し零細企業から、中小企業、大企業に至るでまで事業成長の為の融資に対応しています。
この新貸出制度とは、日本経済の6今後の成長基盤強化のために企業に融資をした金融機関に、日本銀行が金融機関に対して低金利、長期間で貸し出すお金を3兆円用意したという事で、バラマキばかりで成長分野への具体的な支援の対応が遅い財務省や経済産業省の代わりに日本銀行が民間の金融機関を支援するといったちところでしょう。
今回の日本銀行の施策によって対応した金融機関のファンド創設によって、今のデフレがどの程度回復し経済が強化されるのか注目です。

地域再生ファンドと成長基盤強化ファンド
平成16~17年にかけて各県ごとに設立された地域再生ファンドが、期待されたほどの効果をあげなかったことを思い出してください。
日銀が後ろだてになって成長基盤強化を原則とした金融機関ごとのファンドは、再生ファンドにも使えるし、成長産業・地域殖産にも使えるでしょう。私たちは失われた10年を反省として、日本型地域再生を考案して新しい金融システムを構築することが必要です。
成長基盤強化を基本としたファンドにはデフレ克服、成長産業の更なる躍進、不良債権の迅速な処理が見込めます。連結決算などの足かせをせず成長戦略に軸足を置いて欲しいものです。

4割の企業に施策あり
帝国データバンクの企業意識調査によると、1万1,257社中40%の4,505社が「成長につながる」、このうち3.3%の374社が「成長に大きくつながる」と回答し、29、7%の3,342社が「成長にあまりつながらない」、このうち4.1%の461社が「成長に全くつながらない」と新貸出制度への企業の意識が分かれた結果となっています。
融資の用途として一般に設備資金や運転資金がありますが、この数字を見る限り、40%の企業が融資を受けることによって今後、成長が見込めるという施策を持っていると考えられます。

モラトリアムの後には・・・
「苦しいときに金融機関からお金を借りるのは大変」と経営者の声をよく聞きますが、経営者が「これだ!」という信念、自信を持って施策を打ち出し、そのための資金が必要だということを企画書にして金融機関に伝えれば融資は受けられるものです。
モラトリアム(返済条件変更)で組織改変し会社の体力を蓄えるのも1つの乗り切り方です。モラトリアム法案はやや場渡り的な感じがぬぐえない法案でした。後の成長戦略が無いから、モラトリアム法案に乗ってリスケジュールをしてもいいのか・・・と経営者は不安になります。そこで、あらたに成長基盤強化を対処にした事業を企画して資金を調達し、今の会社を更に成長させることこそ時流に乗ることなのです。
[2010.7.20]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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