最高裁・二重課税判決!公正で明解な税法運用を
国が国民から二重徴収
夫の死亡後、年金形式で分割払いされる生命保険料を受け取った女性に対し、相続税と所得税を課税することが認められるかが争われた訴訟で、最高裁判所は7月6日、これを二重課税に当たるとして違法との判決を下しました。
所得税法において「相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するものには所得税をかけない」との規定があるにも関わらず、国税当局はこれをどのように解釈して所得課税を続けてきたのでしょうか。全く理解に苦しむところです。
「違法に徴収された税金は、納税者に返還されなければならない」のは至極当然の理屈です。相続税と所得税が二重課税されている金融商品は他にもあると見られており、今回の判決が金融業界に与える影響は甚大です。
また、報道によると税務や金融の現場に従事している担当者に対して、多大な負担と混乱を招くことは言うまでもありません。
そしてその責任は、税収増を目的に場当たり的に税法を解釈し運用してきた国税当局が負うのは当然です。
水面下の二重課税が明らかに
国民が行政を相手取り起こす訴訟において、これまで裁判所は、行政が長年かけて作り上げてきた既成事実を覆すことに慎重でした。
ここ数年の動向を見ると、裁判所は国民の権利の擁護や救済を優先する判決を下すようになってきた、とは言えます。
しかしながら、今回の事件は氷山の一角であることは間違いないと見られています。
今回の判決は、行政の言うがままにされ苦渋を味わい、諦めていた多くの納税者に希望を与えたのでした。
そしてこれを機に、水面下の事件が一気に明るみに出ると見られています。
誰にも公正に
国税当局には今回の判決を真摯に受け止め、公正かつ明解な税法運用をしてもらうよう期待している。そして私にも公正な対応をして欲しいものだ。
[2010.7.7]
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