5月CI一致指数「回復のテンポが緩んできた」と警戒感
警戒感はホントにあるのか
6日内閣府は5月の景気動向指数を発表しました。CI一致指数は前月比0.1ポイント低下し101.2となり平成21年3月以来14ケ月ぶりに低下となりました。
DIとCI指数に先行指数・一致指数・遅行指数
景気動向指数とは内閣府経済社会総合研究所が毎月公表しているもので「DI(景気の変化の方向性を見る)」と「CI(景気の変化の大きさを見る)」の2つの指数からなり、先行指数(数ケ月先の景気動向)、一致指数(景気の現状)、遅行指数(半年から1年遅れの景気動向)の基礎指標を使って算出しています。つまり、総合的な景気の判断・予測を行うために指標を組み合わせて算出した指数のことです。
内閣府では平成20年4月よりCIを中心に公表していますが、5月のポイント低下を受け、CI一致指数の基調判断を「改善を示している」「回復のテンポが緩んできた」と警戒感を示しています。
落ち着きの見える商況
5月の景気動向指数低下は、家電製品のエコポイント制度や自動車などエコカー購入補助金制度などの消費が一段落したことや、5月の輸出数量指数(内閣府試算値)が15カ月ぶりに前月を下回ったことでアジア新興国などへの輸出が緩やかになってきたことが要因となっているようです。
また7日午前の終値の日経平均株価は前日の終値より82円10銭安いの9255円94銭、海外市場が引き続き円高傾向で為替も7日10時現在87円55銭と、企業をはじめ家庭でも心理的に冷え込み感をもたらせています。
日本のすばらしさをアピール
政府の経済対策である子ども手当の支給や中国人向けビザ発行の緩和による消費期待など明るい兆しも見えてきます。金融不安が再燃しない限りは急激な景気の減速はないと見ていいでしょう。
新興国からの旅行者に観光地でもにぎわいを見せ始めています。日本政府観光局によると5月の新興国からの旅行者は韓国が201,600人(前年同月比171%)、台湾が114,100人(前年同月比162%)、中国が112,800人(前年同月比186%)と前年から大幅に増えています。今月ビザ発給が緩和された中国からはさらなる観光客が日本へ押し寄せてきます。行き詰まった内需市場から外需を取り込んだ事業に日本経済の活気が戻ってくると期待します。
世界レベルへ
W杯もいよいよ大詰めに入ってきましたが、この大会で日本は予想以上に世界にアピールすることができました。世界のだれもが決勝ラウンド進出は予想してなかったでしょう。日本のメディアでさえ予選敗退を示唆していた感があります。
結果、代表選手の何人かは海外へ移籍が決まったり、オファーを受けたりと世界レベルで活躍を期待されてきたのです。
日本の中小企業も長年培った技術やノウハウをアピールし、さらなる世界的な発展を遂げたいものです。
[2010.7.7]
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