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「中小企業活性化協議会」発足、中小企業の相談窓口がひとつに統合

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中小企業活性化協議会は「中小企業の新しい駆け込み寺」
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4月1日、経済産業省は、中小企業再生支援協議会と経営改善支援センターを統合し、「中小企業活性化協議会」を全国47都道府県に設置しました。

これは先月、経済産業省・金融庁・財務省が合同で策定した「中小企業活性化パッケージ」に基づいて組織されたものです。運営は各地域の商工会議所などが行ない、地域全体で中小企業の事業継続・事業再生の支援に取り組むとしています。

これまで公的窓口は中小企業再生支援協議会と経営改善支援センターの2つに分かれていましたから、初めて支援を求める経営者のなかには困惑した人も少なからずいたのではないでしょうか。今後は、中小企業活性化協議会が「中小企業の駆け込み寺」として幅広い役割を担うことになります。

「中小企業活性化パッケージ」の運用などは、これから調査して次回の「時事ウォッチ」で解説します。 

*写真:4月1日、中小企業活性化協議会の全国本部「中小企業活性化全国本部」の看板を萩生田経済産業大臣が揮毫した。(出典:経済産業省ウェブサイト

企業を民間支援へと繋ぐ「ハブ」の役割
中小企業庁によると、中小企業活性化協議会は、中小企業の活性化を支援する公的機関として、「地域のハブとなり、金融機関、民間専門家、各種支援機関と連携」するとされています。

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東京商工リサーチが2月に実施した調査で、回答のあった中小企業(資本金1億円未満、5,327社)のうち約2割が「借入金の返済に懸念あり」としていることからもわかるように、いま、実に多くの事業者がコロナ対策融資を含めた過剰な借金を抱え、自社の努力だけでは経営が立ち行かず支援を必要としています。こうなると現実的に「官」だけではとてもさばき切れる数ではありません。

資金繰りが難しくなった企業は、金融機関とリスケジュール要請などの相談・交渉をして、事業の再構築に挑んでいかなければなりませんが、その際、数多ある支援策・支援金のどれを選び、どう活用すべきか迅速に適切な判断を下すのは、経営者にとってなかなか容易なことではないでしょう。

そこで、「駆け込み寺」である中小企業活性化協議会が「ハブ」(ネットワークの中核)となり、各企業と、難しい経営判断に必要な助言を行なう民間の専門家・支援機関とのあいだを繋いでいこうというわけです。

中小企業を「地域全体で支える」必要性とは
4月12日時点で、新型コロナ関連の経営破たんは負債1,000万円未満を含めると累計3,115件となり、増加し続けています(東京商工リサーチ調べ)。そのうち会社更生法や民事再生法のもとでの「再建型」の破たんは1割にも届きません。新型コロナ関連で破たんした企業の9割が、資金繰りが追いつかず事業継続を断念した「消滅型」の破産です。

中小企業の事業継続は、そこで働く地域の人々が安心して暮らしていく土台となります。連鎖倒産などで地域経済が大きなダメージを負わないためには、官が指針を示し、官民が力を合わせて中小企業を支えていかざるを得ないのです。

これまで縦割りで対応していた様々な支援を「中小企業活性化パッケージ」という形で3省庁が1つにまとめた経緯には、役所同士や官民の垣根を取り払い、企業を中心に考えていかなければ地域経済が立ち行かなくなる現状を反映していると言えるでしょう。


[2022.4.14]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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