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「後継者難倒産」が過去最悪、政府は中小企業の事業承継を後押し

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「後継者難倒産」が過去最多の466件
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2022年1月に帝国データバンクが公表した調査によると、2021年の倒産件数は歴史的低水準となりましたが、「後継者難倒産」は過去最多の466件にのぼりました。「後継者難倒産率」も1.9ポイント増の7.7%となり、後継者不在の倒産リスクが上昇しているのは明らかです。

右肩上がりで増加する中小企業のM&A
後継者がいない企業の経営者は、事業を託す「誰か」を探すか、あるいは廃業かの選択を迫られます。親族や従業員に事業を引き継ぐことができないとき、経営者が取り得る手段が「第三者承継(M&A)」です。

中小企業のM&Aの実地件数は右肩上がりで増加しています。2020年度の中小企業M&A仲介大手3社による実施件数は760社で前年比50社増加、事業承継・引継ぎ支援センターにおける件数は1379件で203件増加しました。

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後継者がいない企業は6割超
中小企業・小規模事業者の事業承継を喫緊の課題とする国も、補助金や税制優遇策の拡充など、官民あげての対策に取り組んでいます。その結果、「後継者不在率」は少しずつ低下しています。2021年は61.5%(3.6%改善)と、調査開始以降では最も低くなったものの、それでも6割を超える企業に後継者がいないということになります。

さらに、事業継続を断念する理由として「社長の高齢化」があります。経営者の高齢化は年々進んでいますから、このままではこれまで培ってきた経営資源が次の世代に受け継がれることがないまま失われてしまいます。

次世代に経営資源をつなぐM&Aへの期待
昨年4月、国は21年度から25年度にかけて行なう「中小M&A推進計画」を策定しました。経営者の高齢化や後継者不在はもとより、新型コロナウイルス感染症の影響にも対応しながら、官民の支援機関の連携を強化し、経営資源を引き継ぐかたちでM&Aを推進していくとしています。

経営者の高齢化や後継者不在などによってM&Aを行なわざるを得ない企業の潜在的な数は30万を超えると見られ、事業承継問題の解決までの道のりは依然として遠いのが現状です。

M&Aを事業承継の手段としてポジティブに捉えている中小企業・小規模事業者はまだ多いとはいえません。しかし、今後M&Aのニーズは急激に増えていくものと思われます。


[2022.2.10]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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