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雇用調整助成金10割へ引き上げ!中小の書類不備で利用進まぬ

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雇用調整助成金、4月1日の最大9割から10割へ
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厚生労働省は4月25日、企業が従業員に支払う休業手当を国が補助する雇用調整助成金について、新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受けた中小企業への助成率を、令和2年4月1日より最大9割年に引き上げましたが、助成率を10割に引き上げることを発表しました。
労働基準法上の支払い義務は6割ですが、新型コロナウィルスの多大なる影響により9割に引き上げ、さらに10割を中小企業へ給付することとしました。

ハードルの高い申請書類
ただ、雇用調整助成金の申請には、雇用に関した法廷の書類を作成出来ない中小企業も数多く聞かれますが、都内の社労士によると、毎日10軒以上相談があるものの、法廷書類が揃わないと申請できず、ハードルが高い状況です。
国の調査では、全国の中小企業、小規模事業者は約380社で従業員は3,000万人を超え、厚生労働省には令和2年2月中旬から4月17日までの約2ケ月間で、雇用調整助成金の相談は12万社以上寄せられていますが、実際に届け出たのは9.512社で、最終的には約1割の985社のみが最終的に申請に至りました。

厚労省、申請書類を簡素化、受給まで2ケげつから1ケ月に短縮
加藤厚労相は4月10日には、申請への手続きを簡素化する特例措置を打ち出し、必要な書類提出や記載を減らし、受給までの時間もこれまでの2ケ月から1ケ月に縮めることを発表。
従業員の出勤簿や給与台帳がなくてもシフト表などで代変えできるようにする方針ですが、現実には相談者が12万人、申請者が9,512社、実際に申請に至ったのは985社に留まっています。

給付金や無利子・無担保融資、スピード感が重要
中小企業への金融支援はスピードが重要であり、給付が遅れている事業者への現金給付や、銀行など金融機関に殺到していることで無利子・無担保融資が2ケ月待ちなどスピード感があまり感じられないようです。
雇用調整助成金は異常なほど使いにくく、「休業補償なき外出自粛」との声も多いものの、厚生労働省のtwitter(ツイッター:140文字のコミュニケーション・ツール)では、「保証なき休業要請は正確でない」と反論しています。
資金繰りに頻拍する中小企業への早急な給付が待たれます。


[2020.5.1]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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