内閣府「景気ウォッチャー調査」景気実感は急速に悪化、指数は過去最低
現状判断DI・家計動向関連DI・雇用関連DI・先行き判断DIいづれも低下
内閣府は4月8日、「景気ウォッチャー調査」を発表し、3月の現状判断DI(Diffusion Index:各種判断を指数化)は、前月から13.2ポイント低下し14.2となりました。
一方、家計動向関連DIや企業動向DI、雇用関連DIも同様に低下しており、サービス関連企業や非製造業などが低下したことが低下につながりました。
3月の先行き判断DIも、前月から5.8ポイント低下し、18.8となりました。
安倍政権の緊急経済対策、早急に詳細決定を要望
新型コロナウィルスの感染拡大で、調査結果に見られた「景気ウォッチャー調査」は、極めて厳しい状況にあり、先行きについても一段と厳しさがますと見られます。
安倍政権では、金融支援として住民基本台帳に記載の国民へ一律10万円を現金給付を決め、雇用調整助成金も大きく緩和、企業の事業規模総額は約108兆円の経済対策を決めましたが、いわゆる「真水」と言われる財政支出は約39兆円となっています。
この支出は、GDP(Gross Domestic Product:国内総生産)の押上げには弱く、緊急経済対策約108兆円は、金額のインパクトほどの効果は期待できない可能性もあります。
給付金や助成金、スムーズに支給されるか
現在、生活に困惑している人が、メディアを確認し、給付対象が自分に対象となっているのか、スムーズに申請をできのかが課題となっており、昨年の源泉徴収のほか、今年の一時期の収入減を証明するには、ハードルが高くなります。
このことから、各自治体では郵送やオンライン申請を予定していますが、数多くの申請書類の文字だけで理解する余裕もなく、結果、各自治体の窓口対応が混雑し、感染拡大のリスクも高まってきます。
飲食業への給付金「2ケ月も持たない」
厚生労働省では、飲食店などに50万〜200万円を給付する方針ですが、店の売上や賃金、賃料などは各々の店で異なり、その額を給付されても2ケ月も持たないとの声も上がっています。
東京商工リサーチは4月24日、「新型コロナウイルス」関連倒産状況を発表し、4月24日現在、関連する経営破綻が全国で93件と急増しており、4月末には100件を超えるとの予測を示しました。
安倍政権は、V時回復のシナリオとしてコロナ問題収束後の計画を検討していますが、破綻した事業者が立ち直る可能性は著しく厳しいため、早急な給付、助成などの期間や、支払日などを公表する必要がありそうです。
●関連記事:「景気ウォッチャー調査、景気は足踏み状態!若者は「将来のために貯蓄?」[2018.5.18配信]
[2020.4.28]
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