少子化問題に追加対策!子ども複数の世帯へ支援を拡充?
厚労省、出生数は初の90万人割れ
安倍政権は、少子化が進む問題について2人以上の子どものいる世帯へ支援拡充や夫の育児休業の取得促進、保育所の整備など取りまとめる方針を示しました。
これまで少子化対策には、教育無償化など進めてきたものの、厚生労働省の人口動態統計の推計によると平成31年(平成31年1月1日〜令和元年12月31日)の出生数は統計調査以来、初めて90万人を割り864,000人と危機感が強まっています。
衛藤少子化相は、2月14日の会見で「少子化の問題は未婚化と晩婚化、核家族化で子育ての困難さが原因」とコメントしています。
児童手当を1万円加算すれば1兆円超えに
衛藤少子化相は、子ども1人に月1万〜15,000円を支給する児童手当を第2子や第3子にも大幅に拡充するよう主張しているものの、児童手当1万円を加算するだけで1兆円を超えるという指摘も少なくありません。
課題は財政であり、昨年10月には消費税が引き上げられ、所得税や個人の負担を増す財政確保のための増税は取りにくい状況にあります。
児童手当の引き上げは、財政の観点からも慎重論が根強くあり、増税や財政確保策もないなか実施すれば歳出がさらに膨らみ圧迫しかねません。
障害未婚率は男女とも上昇
少子化の問題は、若年世代の経済的な問題だけでなく、育児保育での負担など多岐にわたっており、50歳までに結婚しない人の割合を示す生涯未婚率は、昭和55年には男性2.6%、女性4.45%でしたが、平成27年には男性23.37%、女性14.06%にまで上昇しました。
安倍政権では、一億総括社会に向け、女性の社会進出や夫の育児参画、幼児・保育教育の無償化など押し進めるものの、官民挙げた対応が必要との危機感を訴えます。
これまで男性が労働することが中心で、女性が家事や育児に負担がかかるこれまでの習慣からまだ脱しきれない部分もあります。
これまでの少子化対策、8割が達成できず
ただ、少子化支援はこれまで20年以上も行われてきましたが、安倍政権が平成27年に定めた少子化対策の77項目のうち、内閣府の昨年1月の調査では、達成できたのは約2割で、目標期限の今年3月まで約8割が達成できない可能性があります。
これまで少子化対策は、女性の社会進出や幼児・保育施設の充実などに重点を置かれていましたが、未婚化や晩婚化の対策が不十分であったとも考えられます。
最低賃金の引上げや非正規労働者の解消など若年層の経済充実が必要と考えられます。
●関連記事:「少子化に保護者の負担大?「子の教育費」、奨学金を地方企業が返済肩代わり!」[2019.2.22配信]
[2020.2.21]
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