日本の人口「65歳超え」が3割弱に!人手不足で働く高齢者も1割超え
日本の高齢化、世界一に
総務省が9月15日発表した人口推計によると、日本の人口は65歳以上の高齢者が同日時点で前年から32万人増加し3,588万人と、過去最高、総人口の28.4%を占めることが判明しました。
この中でも就労している高齢者は、最多の862万人と就業者全体の12.9%に上り、企業の人手不足を支える重要な戦力となっていることも表しました。
世界的にも日本の高齢化社会は、イタリアの23.0%、ポルトガルの22.4%を大きく引き離し、日本は世界一の高齢化社会となっています。
20年後には高齢者の割合3割超えに
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、日本の65歳以上の高齢化の割合は今後も増加し、令和7年に30.0%、22年には35.3%に達すると指摘しました。
このことからも、年金や医療費など社会保障制度の見直しが急務となっています。
同研究所の推計では、平成27年の国勢調査を基に反映しており、日本の総人口は1億2,617万人で、このうち65歳以上は男性が1,560万人、女性が2,028万人でした。
働く高齢者、15年連続増加傾向
一方、労働力調査によると、65歳以上の就業者は15年連続で増加しており、男性が就業率33.2%に当たる512万人、女性が同17.4%の350万人でした。
ただ、総務省によると、高齢者の就業状況では65歳以上の4人に3人は非正規雇用で「自分の都合で働きたい」との意見が聞かれます。
同省では、高齢でも就職先は人手不足もあり十分あるとしながらも、転倒事故など労災防止など高齢者に配慮した職場環境づくりが課題となるとしています。
安倍政権、高齢者が働く環境作りを策定
厚生労働省では高齢者の安全確保に中小企業を対象に助成する方針を示しており、安全対策にかかるコストやノウハウなど遅れがちな中小企業を支援し、高齢者が安心して就労できる環境を整えるため、令和2年度予算に盛り込む方針です。
安倍政権では、6月に策定した「骨太方針」で高齢者の労災防止の推進を掲げており、厚生労働省の有識者会議で年度内に全企業向けのガイドラインを策定する方針です。
一昔前の65歳は、年金暮らしで孫相手のノンビリする第二の人生を送るのが自然でしたが、社会・経済環境が大きく変革し、働くのが当たり前の世の中になってきています。
●関連記事:「2040年、日本の就業者2割減少!5人1人は高齢者、AI活用が急務」[2019.1.25配信]
[2019.9.27]
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