医療・介護参入企業に経産省が支援組織設立!補助金から資金調達まで受付
予算や支援策、複数省庁の窓口を一本化
経済産業省は今年6月に、医療や介護などヘルスケア産業でスタートアップする企業を一元的に支援するため、支援策の情報をまとめる運営組織を設立しました。
スタートアップ企業へは、補助金の申請から資金調達、投資家・大手企業との繋ぎ役を担い、新企業への参入や創出を後押しする方針です。
医療や介護分野は、厚生労働省の管轄となり複数省庁に予算や支援策があるため、体制を一元化してスタートアップ企業を支援しやすく体制を整えます。
ヘルスケア産業の市場規模は6年後には約8兆円拡大
経済産業省によると、ヘルスケア産業での市場規模は平成28年の約25兆円から、高齢化が急速に進み令和7年には約33兆円に膨らむと推測しており、その後も拡大が見込まれています。
ヘルスケア産業は、安倍政権も育成の柱としているものの、これまでは研究開発など多額の投資額が必須であり、短期での成果も出にくいことから新規参入が進みませんでした。
運営組織での情報一元化で、効率よく成果の上がる支援策が提供できるか今後、注視されます。
AI、ICT、ロボット化、シニア採用で人手不足を解消
一方、厚生労働省では5月29日、令和22年までを見据え、社会保障改革案を新たに大きな柱の1つとして「医療・福祉サービス改革プラン」を発表しています。
同省では、ここ数年のヘルスケア産業での人手不足に対応するため、改革プランではAI(Artificial Intelligence:人工知能)やICT(Information and Communication Technology :情報通信技術) 、ロボット化、シニア人材の活躍など、経営拡大で生産を高める医療・介護ニーズに対応する構想です。
人手不足、要因は低賃金
ただ、これらの技術開発やシステム稼働化には時間も手間も大きくかかり、数年でこれまでの問題が解決するわけでなく、一番の問題として、医師や看護師、介護士など人手不足となるのは低賃金となっています。
安倍政権は、平成29年12月の臨時閣議で医療・介護、障害福祉の人材確保に処遇改善を決め、外国人技能実習生の在留資格も認める方針を明記しました。
介護人材では、勤続10年以上の介護福祉士には公費1,000億円を投じ、今年10月より、月額平均8万円を賃金を上げるとしており、現実的に人手不足解消となるかが注目されます。
●関連記事:「「医療・福祉事業」倒産件数、6年連続前年超え!診療・介護報酬の同時改定で持ち直すか?」[2018.1.10配信]
[2019.7.2]
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