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失われた30年の「平成」が終わり「令和」へ!高止まり状態の中小「休廃業・解散」が懸念

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平成、長期にわたる不況時代
「平成」の時代が終わり「令和」の時代が訪れようとしています。
平成元年は、12月29日に日経平均株価が3万3,8915円と史上最高値を記録し、その後にバブルが崩壊し日本の経済は「失われた20年」や「30年」と報じられ長期にわたり不況に陥りました。
平成に入り、不良債権処理にて銀行など金融機関の破綻や統廃合が進み、平成10年頃よりデフレが蔓延し、平成20年には100年に1度と言われるリーマン・ショックにより世界同時不況に突入しました。
さらに平成23年3月11日には、東日本大震災や、阪神・淡路大地震など相次ぐ地震や豪雨・台風などの自然災害に見舞われ中小企業にも大きな影響を与えました。

金融機関や上場企業、老舗企業は倒産しない?
平成を振り返り、企業は金融機関や上場企業、老舗企業は倒産しないことが常識となっていましたが、バブル崩壊後は不良債権の増加やデフレなどにより経営体力を失う企業が続出しました。
平成2年にはリースマンション分譲のマルコーが会社更生法を申請し平成初の上場企業倒産が始まりとなり、その後は山一證券や北海道拓殖銀行など金融機関の破綻が相次ぎました。
平成の30年間、上場企業の倒産件数は233件に上りました。
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「平成」の上場倒産企業数、「昭和」の3倍に増加
東京商工リサーチによると、平成の30年で上場企業倒産件数は年平均7,7件でしたが、戦後の昭和27年から63年までの37年間の上場企業倒産件数は年平均2,5件と、単純に比較はできないものの、平成は昭和の約3倍のペースで上場企業が倒産したことになります。
ただ、平成21年からは、金融機関の不良債権処理が落ち着き、資金調達への政策も改善、日銀の異次元金融緩和政策で円安に振れ輸出企業には大きな収益をもたらし、同4,9件と大幅に減少しました。
中小企業においても、平成21年12月に施行した中小企業金融円滑化法によるリスケジュール(条件変更)により、中小企業においても資金繰りが支援されました。

高止まり状態の中小企業の「休廃業・解散」件数
一方、中小企業において「休廃業・解散」は高止まりした状態であり、平成30年は4万6,724件と前年から14.2%増加しており、経営者の高齢化、事業承継の不備、人手不足、原資材の高騰などが要因となっています。
平成2年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、前回大会から半世紀が経ち、交通インフラなどの老朽化も目立ち始めています。
国土の強靭化や、観光大国を目指す日本にとって「令和」の時代に、IoT(Internet of Things:モノのインターンネット)やAI(Artificial Intelligence:人工知能)などの革命技術、さらにアナログな部分でも差別化、付加価値を高めることが中小企業にとって進むべきと考えられます。


[2019.4.30]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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