住宅ローン利用者「中古住宅」使途が4年連続増加!金利タイプは「変動型」が過半数
住宅ローン、新規貸出額は前年度から4.7%増加
国土交通省は3月20日、平成30年度(平成30年4月〜31年3月)の「民間住宅ローンの実態に関する調査」の結果を発表し、新規貸出額は前年度から4.7%増加したことを発表しました。
同省では、民間金融機関の住宅ローンの供給状況の実態・動向を把握し、住宅政策の施策のため、民間の1,303の金融機関の協力のもと、平成15年度から調査を開始しています。
調査期間は、平成30年10月から12月に個人向け住宅ローンの実績や、住宅ローンの商品ラインナップ、賃貸住宅の購入に伴う融資などが調査項目となっています。
新築向けの住宅ローン「新築住宅」が圧倒的
新規住宅ローンの貸出額の使途別シェアでは、「新築住宅向け」が全体の69.0%と最も多く、「中古住宅向け」が同18.4%、「借換向け」が12.6%と、「マイホームの購入は新築」という日本ならではの文化が圧倒的に多いものの、「中古住宅向け」は、4年連続して増加しています。
国税庁によると、住宅ローン控除について、新築でなくとも一定の要件である、築年数が20年以下、耐震基準のいづれかが満たされれば中古住宅にも控除は適用できるとしています。
超低金利で「変動型金利」が半数
金利タイプ別では、「変動型金利」が全体の50.7%と超低金利が維持されるなかもっとも多く、前年からも0.5%伸びています。
次いで「証券化ローン」が同11.9%、「全期間固定金利型」が同6.2%と減少傾向です。
「証券化ローン」は、民間の金融機関が個人に貸出した住宅ローンを住宅金融支援機構に売却し、住宅ローンを証券化し市場から資金を回収するもので、金融機関は住宅ローンを離すことでリスクがなくなるメリットがあり、代表的なものに「フラット35」があります。
首都圏住宅は上昇傾向
2020年東京オリンピック・パラリンピックを目前に、首都圏ではホテルなど宿泊施設やマンション、大型商業施設、交通インフラなど建設ラッシュが盛んであり、人手不足による賃金高騰や建設資材の高騰など住宅も上昇傾向にあります。
ただ、日本は少子高齢化・人口減少により「空き家問題」が課題となっており、総務省によると平成25年時点の全国の空き家数は把握しているだけで約820万戸と、地方だけでなく人口集中する首都圏でも増加しているとしています。
安倍政権は、「空き家問題」対策に譲渡所得から特別控除をできる制度を適用するなど、中古住宅リノベーションなど今後の「中古住宅」の販売動向が注視されます。
●関連記事:「住宅ローン貸出額は減少、住宅着工戸数は増加!?日銀、予言通り金利上昇」[2018.10.12配信]
[2019.3.29]
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