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内閣府「街角景気調査」9ケ月連続不況!それでも「緩やかな回復基調が続いている」?

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北海道胆振東部大地震、関西国際空港被災が影響
内閣府が10月9日発表した「9月の景気ウォッチャー調査(街角景気」によると、街角の景況感を示す現状判断DI(Diffusion Index:各種判断を指数化)が、前月から0.1ポイント低下し48.6になりました。
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特に北海道では、胆振東部大地震や余震、台風21号による関西国際空港の被災の影響が響いており、地域別で北海道は11.6ポイントも低下しました。
ただ、内閣府では、基調判断を復興ニーズも配慮してか「緩やかな回復基調が続いている」と据え置きました。
景況感の好不況の分かれ目となる50.0を下回るのは9ケ月連続となりました。

家計動向関連DI、サービス・住宅関連がマイナス大
内訳を見ると、家計動向関連DIは、1.1ポイント上昇したものの、サービス関連がマイナス2.6、住宅関連が同2.3ポイント全体を引き下げました。
特に北海道の胆振東部大地震によって宿泊施設などの大規模なキャンセルが大きく響きました。
企業動向関連DIでは、米中貿易摩擦の影響で製造業がマイナス2.0、非製造業は0.7ポイント上昇しました。
製造業では、原油や現資材の高騰、人手不足による賃金上昇がマイナス要因にもなりました。
一方、景気の先行きに関しては、家計や企業活動の影響が長引くことが懸念されていますが、訪日外国人客を含む国内旅行・観光など回復に期待する声が多く見られました。

日銀、短観も3期連続悪化
内閣府の「景気ウォッチャー調査」は、地域の景気に深い動きを観察できる人々の協力を得て、11の地域ごとに景気動向を的確に把握し、景気動向の判断に利用されています。
日銀でも、短観(全国企業短期経済観測調査)を四半期ごとに全国の約1万社を対象に業況や経済環境の現状・先行きを調査していますが、10月1日の短観では、景況感は3期連続で悪化しており、相次ぐ台風被害や地震などの自然災害や、米国の貿易摩擦による原油高を要因としています。

リアルタイムで動向わかる「消費者マインドアンケート調査」開始
「景気ウォッチャー調査」は、ある人々を対象に調査していますが、インターネットがほぼ普及しスマートフォンでも気軽に調査が行える時代。
内閣府では、平成28年9月から調査対象を選ばない「消費者マインドアンケート調査」をし始め、内閣府のウェブサイトには掲載されますが、マスコミでの報道はありません。
質問数も「暮らし向き」と「物価見通し」のみで、スマートフォンでも1分かからず解答可能でき、毎月20日に締め切り22日には結果が公表され、速報性のある調査と考えられます。
こうしたリアルタイムの調査、対象も限定しなければ実感も湧いてくると考えられ、今後も結果を注目すべきでしょう。


[2018.10.19]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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