有効求人倍率44年ぶりの高水準持続!人手不足に外国人労働者受入れ政策を決断
人手確保に正社員での募集が増加
厚生労働省は7月31日、6月の有効求人倍率が1.62倍で前月から0.02ポイント上昇したことを発表。44年ぶりの高水準が続いており、深刻な人手不足から正社員での求人が増加しています。
有効求人倍率は、全国のハローワークで仕事を求める一人につき、企業から何件の求人があるかを示す数値で、6月は求職者が減少した一方で企業からの求人数は増加したものです。
有効求人倍率が1.6倍となったのは2ケ月連続で昭和49年1月以来です。
景気回復?5年で労働力人口245万人増加
安倍政権に代わった平成25年1月の労働力人口は6,576万人でしたが、今年5月では6,821万人と約5年で245万も労働力人口は増えました。
景気が改善傾向に向かうと、これまで労働する気力のない非労働力人口から働こうとする労働力人口へシフトされ、労働力人口が増加します。
経済が活性化すると、労働力人口が必要となり就業者数も増加し、同時期で見ると就業者数は376万人増加しています。
有効求人倍率上昇で、完全失業率も上昇?
一方、総務省によると6月の完全失業率は2.4&%と0.2%上昇しましたが、同省では、より良い条件の職場を求め転職する人が増加したためで、雇用情勢は改善基調を維持していると分析しています。
失業率の上昇は4ケ月ぶりで、同省では、自己都合による離職者が7万人増加した影響が大きいと見ています。
ただ、6月の就業者は、前月から41万人減少し6,632万人で、完全失業者は同15万人増加し166万人。非労働力人口も同30万人増加し4,300万人となり結果、完全失業率が上昇したとも考えられます。
建設業、10社募集しても1人しか見つからない
「人手不足」は企業にとって深刻な問題ですが、逆に「人余り」企業もあり、業種によって大きく異なってきます。
厚生労働省では毎月、「一般職業紹介状況」を発表しており、平成29年平均の全58業種の求人倍率のランキングでは、最も高いのは建設・解体業の9.62倍で、特に型枠大工やとび工、鉄筋工などが不足しており、10社が募集しても1人しか応募者が見つからないという状況です。
次いで保安業で建設ラッシュの影響で警備員などが不足し6.89倍と高く、慢性的な人手不足の医療・福祉業も6.73倍と深刻です。
安倍政権は、従来の方針を転換し、単純労働に従事する外国人労働者を受け入れる政策を公表。上限5年で受け入れ、一定の試験にパスすれば永住と家族の帯同を認めると、人手不足には望まれる政策ですが、文化の異なる日本で外国人増加によるトラブルも懸念されます。
●関連記事:「中小景況調査、緩やかに改善!?深刻な人手不足で政策転換」[2018.7.2配信]
[2018.8.3]
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