「ものづくり白書」製造業の8割でデジタル人材不足!経営陣主導で取組が必要
生産性向上にAI、IT、ロボット化の導入
経済産業相は5月29日、「平成29年度ものづくり基盤技術の振興施策(ものづくり白書)」を発表。「ものづくり大国」と言われた日本で、人手不足や海外との競争激化から製造業の生産性向上が課題となっていますが、鍵となるデジタル人材が77.4%と8割弱が不足していると結論づけました。
AI(Artificial Intelligence:人工知能)やIT(Information Technology:情報技術)化、ロボット化の導入に課題を抱える企業も3割強あり、経営陣が主導して全体的なゼジタル化に取り組むべきと分析しました。
人手不足で事業に影響、3割超え
ものづくり白書では、アベノミクスなどを背景に、企業の業績が増収傾向にある一方、製造工場をアジア中心に移した企業では人件費の高騰で、工場を国内に戻す動きが見られます。
ただ、工場を戻すことで人材不足はより深刻になり、事業に影響がt出ているとの企業は32.1%と前年度から9.3%増加しました。
経済産業省では、この「人材不足に加え、質的な変化に対応できていない恐れ」の他にも「これまでの強みが変革の足かせになる恐れ」、「デジタル化での変革を経営者が認識していない恐れ」、「変革が必要なことを認識していない恐れ」を指摘しています。
職人の技術やノウハウ、知識をデータ化
AIやITを使いこなせる人材について、業務上必要とする企業は61.1%とする一方、量・質ともに充足できていないとする企業は77.4%に上りました。
ものづくり白書では、デジタル人材を育成して職人の技術やノウハウ、知識をデータ化し、どの従業員でも使えるよう生産性を上げる必要があると分析しました。
人手不足の中で現場力の維持・強化、デジタル人材などの人材育成、確保の必要性や、新たな環境の変化に対応した付加価値の必要性が課題となります。
日本の外国人労働者は120万人
日本は移民を受け入れていませんが、実際には平成29年現在、外国人労働者は約120万人おり、5年働いたら帰国する「技能実習」を枠に安倍政権下で倍増しましたが、それでも人手不足は解消していません。
米国トランプ大統領は、工場を米国に戻す為、法人税減税や輸入品関税の引き上げ、移民政策では、米国を愛する人を軸としています。
日本の「技能実習」は海外では「現代の奴隷制」と批判されますが、日本を愛する人に来てもらう移民政策の転換期に来ているようにも考えられます。
●関連記事:「「ものづくり日本」金型生産が復活!自動車産業の変革に対応」[2018.5.11配信]
[2018.6.1]
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