先進7ケ国情報通信会合「次世代生産革命」中小のICTを促進!AIの危険性は大丈夫か?
「いつでもどこでもネットへ」ユビキタスネットは構想通り構築
日米欧の主要(先進)7ケ国の情報通信相会合が9月26日、イタリア・トリノで開催され、中小企業のICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)投資を促進していくことで合意に至りました。ネットに関わる新たな技術に対して理解を広め、様々な産業のデジタル化による「次世代生産革命」を進める必要があるとの考えで合意しました。
ネットが日本に入って既に20数年が経ち、パソコンやスマートフォン、タブレット端末の普及によって「いつでも、どこでも、誰でも、なんでも」ネットにつながるユビキタスネットワーク社会は、当初の構想通り進展しました。現在の構想は、従来のICT端末だけでなく、様々なモノが無線通信やセンサーによってネットを構成するIoT(Internet of Things:モノのインターネット化)が進んでいます。
IoT活用によって新たなビジネスチャンスに
IoTは、自動車やエアコン・冷蔵庫・テレビなどの家電製品、ロボット、様々な施設などあらゆるモノがネットに繋がり情報のやり取りが可能となります。その情報は、データ化され、そのデータに基づいて自動化が進み、新たな付加価値を生み出します。つまり、新たなビジネスチャンスであると言えるでしょう。
IHS Technology社の推定によると、平成23年時点でネットに繋がるモノの数は、104億個となっていますが、3年後の平成32年には530億個に増大するとしています。ネットワーク機器製造開発のCisco Systems社によると、世界に存在する1兆5,000億個のモノのうち、99.4%はネットに接続されていないと言及。これらが今後、ネット接続となるとIoTの潜在価値の大きさがわかります。
IoTの包摂性やオープン性、安全性の方針に合意
情報通信相会合では、産業のデジタル化を通じた「次世代生産革命」の進展を焦点に絞り、包摂性やオープン性、安全性について議論が行われました。
包摂性では、次世代生産革命が中小企業へ様々なビジネスの機会をもたらすことを認識し、中小企業によるIoTへの投資や促進を強化することで合意。オープン性については、IoTやビッグデータの解析な新たな技術やサービス発展のために、情報の自由な流通を促進していくことで合意しました。また安全性では、中小企業におけるサイバーセキュリティ対策を推進していくことで合意されました。
日本からは奥野総務副相が出席し、AI(Artificial Intelligence:人工知能)について社会、経済に変革をもたらすとの認識を示し、人間に害を及ぼさないよう努める考えを述べました。
ホーキング博士「AIが将来、人類を滅ぼす」と警告
AIについては、車椅子の天才物理学者、昭和38年にブラックホールの特異点定理を発表し世界的に名を知らせたスティーヴン・ホーキング博士が、2年前に人間のように考え学習する「AIが将来、人類を滅ぼす」と警告したことで、欧米ではAIの危険性を巡り議論が今でも加熱しています。
この考えは、マイクロソフト社の創業者ビル・ゲイツ元会長も「AIはうまく管理できればプラスになるが、数十年後には知能が強力になり懸念をもたらす」と、潜在的な危険性を指摘しました。
昔、壁掛けテレビや無線通信機器、企業の受付嬢などの理想像の存在がIoTやAI、ロボット技術によって現実となり、自動車の自動運転も米テレビドラマの「ナイトライダー」そのもので現実間近です。そしてAIの開発は、まるで米映画の「ターミネーター」のようにいづれ人間にとって危険なものとなるかもしれません。映画では、2032年に新たなターミネーターが送り込まれ戦いが始まります。現実とならぬよう願っています。
▼米テレビドラマ:ナイトライダー(wikipedia)
▼米映画:ターミネーター(wikipedia)
●関連記事:「ライフネット生命:LINEのチャット機能でAIが生保の相談対応。3カ月弱で見積件数1.5倍に」[2017.4.18配信]
[2017.9.30]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 先進7ケ国情報通信会合「次世代生産革命」中小のICTを促進!AIの危険性は大丈夫か?
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/3049
コメントする