国内観光資源を整える策!訪日客からの「出国税」徴収検討へ
観光資源を整える新たな財源確保検討へ
外国人訪日観光客の外国人訪日観光客は、日本の重要産業です。さらなる成長戦略が必要ですが、観光庁が、国内の観光資源を「整える」ための新しい財源確保の検討に入りました。最大の課題である「地方」への誘致客を増やすのが狙いです。新財源で観光施設をテコ入れし、様々な国や地域の人を招き入れて、さらに地方へ温泉などに誘導する好循環を目論んでいます。
有力なのは「訪日客からも一定額を徴収」
財源として最有力視されているのは、「出国税」など、訪日客からも一定額を徴収するお金。観光庁は5月に作った「観光ビジョン実現プログラム2017」にも、観光施策にあてる財源確保策として「受益者の負担による方法」と書かれました。田村明比古長官も欧米の事例研究に熱心で、平成30(2018)年度の税制改正要望にこの案を盛り込むよう、調整に入ったと伝わります。
ゴールデンルートではない地方に適応できるか
さて、訪日外国人から理解は得られるでしょうか。日本への観光客は平成28(2016)年で2404万人に上り、単純計算で1人から1000円徴収すると、約240億円の財源確保にはつながります。しかし、外国人の動きは、東京、富士山、関西を巡る「ゴールデンルート」が中心で、地方の古民家や文化財、国立公園の整備などには足が伸びません。そうした馴染みのない地方の観光資源を整える資金として「出国税」を使う場合、手放しで「OK」となるかは微妙ですね。
英国では出国税を空港整備に
英国では国際・国内線の利用客を対象に、距離などに応じて出国税を徴収。2000マイル未満のエコノミークラスで1人あたり約1900円を課金し、総額で約3800億円を一般財源に繰り入れています。フランスは、欧州連合(EU)圏外に出る際に1000円弱を集め、国内とEU圏内の場合は500円強を徴収。約650億円を空港の整備などに使っている。空港整備なら、誰もが納得です。
●関連記事:「訪日外国人客、3月単月過去最高220万5700人。旅行・観光競争力ランキング世界4位の問題点」[2017.4.27配信]
[2017.8.10]
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