三井不動産、三菱地所、住友不動産、営業最高益更新見込み。オフィスビル賃料収入拡大
3社そろって最高益更新
景気回復の指標の1つ、都心の不動産状況は、大手3社が軒並み営業最高益を更新する見込みです。3社そろっての最高益更新は、2年連続。オフィスビルで賃料収入が拡大しているほか、企業の採用増などを背景に需要自体が高まっています。波及効果を期待しましょう。
三井不動産、営業利益2500億円で4年連続過去最高
三井不動産(三井不動産(株):東京都中央区 菰田正信社長)は、平成30(2018)年3月期決算で、連結営業利益が4年連続で過去最高になりそうです。今期の営業利益も2500億円前後とみられ、前期の推定額から1割ほど増えそう。三菱地所(三菱地所(株):東京都千代田区 吉田淳一社長)と住友不動産(住友不動産(株):東京都新宿区 仁島浩順社長)も営業利益は2000億円前後で、ともに6~7%増える見込みです。三菱地所は2年連続、住友不動産は5年連続の最高益となります。
新築ビルが収益を押し上げる
三菱地所は、昨春開業した大手町フィナンシャルシティグランキューブ(東京・千代田)など新築のビルが収益を押し上げました。住友不動産も、六本木グランドタワー(東京・港)などの稼働率が高水準でした。平成30(2018)年3月期は、都心で開業予定の大型ビルが比較的少なく、この3社の所有物件は、既存ビルもほぼ満室で推移する見込み。賃料もまだ上がりそうです。
平均募集賃料は39カ月連続上昇
オフィス仲介の三鬼商事(三鬼商事(株):東京都中央区 飯嶋清社長)によると、東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の3月末時点の空室率は3.6で、前月比0.1ポイント低下しました。3.3平方メートルあたりの平均募集賃料は1万8730円と、39カ月連続の上昇です。景気回復の風は、いつになったら、地方や中小企業にまで吹いてくるのか。もう少しの我慢ですね。
●関連記事:「3メガバンク、住宅金利ローンを0.50%~0.05%引き上げ。不動産市場を冷やす可能性?」[2017.4.21配信]
[2017.5.17]
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