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不動産開発のいま②:京都・下鴨神社は土地提供資金を式年遷宮に充当。地元民は「景観損なう」

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土地提供の資金を式年遷宮に
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社やお寺の不動産開発では、神社側にも大きな動きがありました。紀元前の記録が残っている世界遺産、京都市左京区の下鴨神社です。境内に広がる糺の森(ただすのもり)の隣接地で、3階建てマンション(99戸)の建設が進んでいます。土地の提供によって得た資金は、同神社が21年ごとのに開催する式年遷宮の行事費用(約30億円)になるとみられます。

50年間貸出、地代収入は40億円
下鴨神社は、式年遷宮という伝統行事を続けていかなければなりません。しかし、リーマンショック後の景気は低迷しており、募金活動が半額の15億円程度にとどまったとも聞きます。マンション開発では、JR西日本不動産開発(JR西日本不動産開発(株):兵庫県尼崎市 近藤隆士社長)に50年間、用地を貸し出し、これにより、年間8000万円、単純計算で総額40億円の地代収入を得ます。当面の資金難はなんとか回避できそうです。

地元民は「景観を損なう」
開発するマンションは富裕層を狙った、最高2億円台の高級物件。同社によると、広告開始から8カ月で6割強が契約済みとなりました。契約者のほぼ半分は、東京など関東の居住者。全国からの問い合わせ件数は約2000件を越えたといいます。一方、参道の脇にマンションが建つことになり、地元では「景観を損なう。取り壊してほしい」との要望も出ました。

東京でも新宿区、港区で
京都では、ほかにも、京都御苑隣の梨木神社や、市内中心部にある豊臣秀吉ゆかりの出世稲荷神社がすでに土地を売却し、マンションになりました。東京でも、三井不動産(三井不動産(株):東京都中央区 菰田正信社長)が、新宿区の成子天神社の敷地内でマンションを、港区の金刀比羅宮の敷地で虎ノ門琴平タワーを開発しています。


[[2017.5.10]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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