北海道産ジャガイモ不作で、カルビー、湖池屋がポテトチップス相次ぐ販売終了、休止へ
ジャガイモ不作、長期的な戦略見直しが急務
北海道産ジャガイモの不作や、海外産ジャガイモの輸入規制の影響を受け、ポテトチップスは、原料が確保できず、販売休止が相次ぐ事態になっています。北海道は国内出荷量の約8割を占めますが、ジャガイモの作付面積は減り続け、農家の人手不足も深刻。一度、不作になると回復が難しい状況下にあり、主要企業は長期的な戦略見直しが求められそうです。
カルビー33品目、湖池屋16品目に影響
カルビー(カルビー(株):東京都千代田区 伊藤秀二社長)は今年4月、「ピザポテト」など33品目の出荷をとりやめました。湖池屋((株)湖池屋:東京都板橋区 小池孝社長)も、16品目の販売終了や休止にしました。小売店の商品棚の一部が空く状況ですが、両社とも「販売再開の時期は未定」と説明。両社の製品の8割は、北海道産のジャガイモが原料でした。
輸入規制厳しく...
北海道は昨年、長雨や台風の影響で、出荷量が前年比で約1割減。十分な量を確保できず、品薄になっていましたが、海外からの輸入でこれを補えませんでした。ジャガイモ輸入には、国の厳しい規制があります。生のジャガイモに付着した土などから外来の病害虫が侵入し、国内の農産物に深刻な被害を与える可能性があるため、農林水産省が輸入を制限し、メーカーは自由に海外から調達できないのです。ポテトチップスは不作に弱い商品と言えます。
ポテトチップス用のジャガイモ輸入が解禁されたのは平成18(2006)年。当時、世界的な産地である米国から強い要請があったとされます。米国のトランプ大統領は、「米国第一主義」を掲げ、農産物の輸出では不当とも思える要求を他国に求めています。米国の政策も、今後に影響するかもしれません。
●関連記事「米国農産物輸出最高:安全高品質/日本認証農産物(GAP)の輸出躍進で雇用拡大か」[2011.2.25配信]
[2017.5.6]
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