お役所仕事から脱却!中小機構「バズ動画」配信で予想以上の反響
中小企業景況調査:持ち直しの動き、足踏みは一部
12月13日、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)は、第4四半期(平成28年10~12月期)の中小企業景況調査結果を公表しました。
調査は、産業競争力強化法の規定により、中小機構が経済産業相の認定を受けた全国47の認定支援機関が中小企業の再生支援業務を評価し、その結果を報告することになっています。
第4四半期は、基調判断を「中小企業の業況は、一部業種に足踏みが見られるものの、持ち直しの動きを示している」とし、同期間の業況判断指数(前期比)は、全産業でマイナス18.7と2期ぶりにやや低下しました。製造業はマイナス15.5、非製造業はマイナス19.6を示しました。
売上高指数:前期比減、経常利益・資金繰りマイナス幅が拡大
全産業の売上高指数では、全産業で前期比0.1減のマイナス18.0。製造業で0.1ポイント上昇、非製造業はマイナス0.4とマイナス幅が拡大しました。経常利益指数は、全産業でマイナス24.0と前期から1.4マイナス幅が拡大。製造業は横ばいであるものの、非製造業が同1.8とマイナス幅は拡大しています。
同様に資金繰り指数も全産業で13.9と前期から0.2減とマイナス幅がやや拡大しています。
製造業は、マイナス12.1と前期からマイナス幅がやや縮小。非製造業では、マイナス14.5とマイナス幅がやや拡大しています。
中小機構高田理事長、民間初の新理事長
平成24年7月には、中小機構の高田理事長が民間初の新理事長に就任。トヨタ自動車から転じた高田理事長の「いくら制度をPRしても中小企業に知られなければ組織としては怠慢だ」と改革を指示。
中小機構は、「国の機関」という意識が心の壁となっていましたが、同機構広報課よりバズ動画(噂で広まり話題になる動画)を作りたいとの声に、トヨタ時代、宣伝・マーケティングの最前線にいた高田理事長は「やるんなら突き抜けるだけ突き抜けろ」と短編ドラマ「不都合な日常」を制作。
全ての中小企業にある日常
中小企業ショートドラマ 「不都合な日常」は、すべての中小企業に起こりうる、もしくはすでに起きているかもしれない不都合を描いたフィクションドラマです。
お固い独立行政法人がつくった短編ドラマは、目標再生回数を大きく上回る70万回を超え、SNS(ソーシャルネトワークサービス)サイトでは、中小企業を馬鹿にしていると「炎上」するどころか好意的なコメントが並びました。
日本で起こっている中小企業の不都合な日常を、リアルに表現していてフィクションがノン・フィクションになり得る内容で、今後も継続して制作する予定だそうです。
●関連記事:「中小機構:早期事業再開へ①高度化貸付緩和、②仮店舗・仮工場再開資金に拡充据置」[2011.5.19配信]
[2016.12.27]
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