中小企業の技術が医療現場のニーズと融合! 製品第1号は看護師の声を生かした「貼れ晴れシート」。
現場のニーズと中小企業の技術の融合
大阪版「下町ロケット」とでも言いましょうか。東大阪の中小企業約40社と大阪市大医学部などがつくる一般財団法人「ものづくり医療コンソーシアム」の動きが活発です。すでに検査や介助用の試作品約10種を開発しました。医療現場のニーズと中小企業の技術の見事な融合です。
キーマンは対等な関係の2人。医療側は、市大の荒川哲男医学部長。企業側は、小型人工衛星「まいど1号」を打ち上げ成功に導いた、地元の部品メーカー「アオキ」の青木豊彦会長です。2013年9月の発足以来、この2人が立場の異なる業界とつなげる橋渡し役になってきました。医療現場から120件以上のニーズが出され、技術者は前向きに実用化を検討しました。
府の看護学会で最多得票獲得!
製品化第1号は、看護師たちの声をいかした、排尿用バッグのカバー「貼れ晴れシート」です。一般的なバッグは、尿の量が確認できるよう透明ですが、利用する患者にとっては不快なもの。そこで、中身を見えなくするシートをつくり、バッグの外側からペタッと貼り付けるのです。使い捨てが可能で、昨年末の大阪府看護学会では、最多得票で優秀賞に選ばれました。
今後は、他の病院や診療所、研究機関のスタッフなども加え、参加企業も500社に広げる予定です。この「協働」の形は、まさに国が推進しようとしている「医療イノベーション」体制そのもの。最大の壁になりがちな「顔の見える関係」つくりが、下町なら実現しやすいという利点もあるのでしょう。成功を積みあげ、国にモデルを示してほしいものですね。
[2016.3.17]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 中小企業の技術が医療現場のニーズと融合! 製品第1号は看護師の声を生かした「貼れ晴れシート」。
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/2468
コメントする