主要国首脳会議(伊勢志摩サミット):Jパワー/藻から燃料油生産の設備建設、「先進7か国(G7)エネルギー大臣会合」の北九州市
先進7か国(G7)エネルギー大臣会合
今年5月に日本で開かれる「主要国首脳会議」(伊勢志摩サミット)の一環で、「先進7か国(G7)エネルギー大臣会合」が開催される北九州市。その北九州市を舞台に、「Jパワー」が、藻から燃料油を一貫生産する設備をつくります。大臣会合に花を添えられるとよいですね。
藻から燃料油、国内初の一貫生産
Jパワーは、藻の培養から油の抽出までを効率的に一貫生産する設備を目指し、実証実験を続けてきました。現地の若松研究所内にある藻の培養池で藻を回収し、それを独自技術で濃縮、油を分離するシステムです。当面の製造量は1日あたり約4リットル。予定通り5月に稼働すれば、油を製造する際の二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロに抑えられる見通しです。同様の研究は「ユーグレナ」や「IHI」も進めていますが、一貫生産は国内初です。
パリ協定の熱が冷めないうちに
抽出した油は、飛行機のジェット燃料の原料として活用できそう。国際民間航空機関(ICAO)が、国際線の運航で発生するCO2を2020年以降は「増やさない」とする目標を掲げており、成長段階でCO2を吸収する藻を使った燃料には、今や世界的なニーズがあるのです。残る課題は、石油でつくるジェット燃料より10倍は高いとされるコスト問題の解消ですが、政府や民間の総力戦で取り組み、新たな世界市場を切り拓いてほしいと思います。
昨年末、気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で、全ての国が参加する地球温暖化対策の世界ルール「パリ協定」が採択されましたね。その興奮が世界中に残るいまのうちに、藻が世界で役立つ優良資源であることを、「技術立国」の日本から発信しましょう。
[2016.3.12]
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