群馬県の猿ヶ京温泉がバナナ栽培へ。温泉排水を利用して「温泉バナナ」に生き残りをかける。
バナナ栽培に生き残りをかける
全国の自治体が「地域おこし」に取り組んでいますが、日経新聞で、面白い記事を目にしました。群馬県みなかみ町の「猿ケ京温泉」が、温泉排水の熱を利用してバナナを栽培する試みを始めたというのです。住民と建設コンサルタント会社や大学が連携し、「温泉バナナ」に乗り出します。
猿ケ京温泉は、赤谷湖の建設に伴い、湖底に沈むことになった「湯島温泉」と「笹の湯温泉」が高台に移転してできました。今年で60年を迎えます。東京からは、上野駅から上毛高原駅までが、上越新幹線で70分。そこからバスで30分。よい温泉地ですが、歴史や、これといった観光の目玉がありません。生き残りをかけて、外からの知恵や挑戦が必要でした。
収穫体験も観光イベントに
みなかみ町によると、猿ケ京温泉の客数は、2006年度が24万人以上でしたが、その後減少し、14年度は約19万8千人。打開策として、企業や大学と研究会を立ち上げ、15年2月から始めた活動が、バナナづくりでした。温泉の一画にある畑には、バナナ用のビニールハウス1棟が立ち、約37度の温泉排水が引かれています。木くずを燃料にしたバイオマスボイラーなども使い、加温・加湿を可能にしました。目下、本格的な栽培の準備が進行中です。
農林水産省からも補助金を受け、「なるべく利益の高くなる作物」として、バナナを選びました。地元は「観光業とも連携し、収穫体験とハイキングを組み合わせた企画なども行いたい」と意気込みます。どこまで成功するかは、未知数。でも、寒冷地の温泉とバナナという、その組み合わせの奇抜さに、"夢"と"熱意"を感じませんか。
[2016.2.2]
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