小林製薬:爆買い中国人向け「他にない」を武器に、新市場で高いシェアを獲得!
「他にない」で新市場を開拓し高シェアを獲得
「12の神薬」と名付けられたリストがあります。"爆買い"で知られる訪日中国人観光客が、日本で必ず買うべき医薬品をまとめたものです。メッセージアプリなどを通じて広がりました。この新薬のうちなんと5つが、「小林製薬」の製品です。理由は明快。「他にない」のです。
小林製薬は、中堅大衆薬メーカーです。大衆薬とは、ドリンク剤や胃腸薬、風邪薬などをいい、競合するライバル社も多い分野。その中にあって、同社は、あえて売り上げ規模の大きい市場を狙わず、「新市場を開拓し、高いシェアを獲得する」方針を貫いてきました。たとえば、額に貼る冷却シート。市場規模は45億円ですが、同社の『熱さまシート』は5割超のシェアを占めます。解熱鎮痛剤の市場は500億円と10倍以上ですが、そこには注力しません。女性用保健薬で占有率57%の『命の母』、洗眼薬で同じく65%の『アイボン』も同社のシリーズです。
サイトで紹介、アプリで拡散
製品の売り上げが伸び始めたのは、昨年秋といいます。きっかけは、中国の大手ポータルサイト「捜狐(SOHU)」で、「日本に行ったら買わねばならない12の医薬品」という記事が掲載されたことでした。『熱さまシート』のほか、傷口に塗るだけで皮膜が菌の侵入を防ぐ液体絆創膏『サカムケア』や、皮膚の赤みを改善する塗り薬『ニノキュア』なども、多いもので売り上げを前年比5倍以上に伸ばしました。中国人向けの販売にも力が入ります。
12の神薬には、シールのように貼る口内炎薬『口内炎パッチ』(大正製薬)、香水瓶のようなしゃれた容器とバラの香りで高級感を強調した目薬『サンテボーティエ』(参天製薬)なども入りました。いずれも、独自性にあふれています。
[2016.1.30]
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