バイオ燃料の世界的競争激化のなか、資源小国・日本が放つミドリムシへの期待が高まる!
バイオ燃料の世界的競争に斬り込む
「ミドリムシ」にバイオ燃料としての期待が集まるなか、ミドリムシを使った機能性食品や化粧品の研究開発を進めるバイオベンチャー「ユーグレナ」が、航空機やディーゼル自動車向けの燃料生産を具体化させます。世界中で競争が進んでおり、その先陣を切ってほしいですね。
ユーグレナは、藻類の一種であるミドリムシの学術名です。その名を冠した同社は2005年、東京大学発のベンチャー企業として設立され、世界で初めて、ミドリムシの屋外大量培養に成功しました。同社の出雲充社長は、「世界の食料問題を解決したい」が創業の原点だと語ります。生育段階で二酸化炭素(CO2)を吸収するミドリムシを利用するバイオ燃料は環境にも優しく、「地球の温暖化問題を解決したい」も理念に加えられるかもしれません。
課題は量産態勢確保と価格
計画では、沖縄・石垣島の培養池のミドリムシを使い、まず年間125キロリットルのバイオ燃料を精製します。「羽田-伊丹のような短距離路線で週1回、通常の燃料に10%程度混ぜてジェット機を飛ばせる量」といいます。他の燃料との混合はすでに自動車実験で実証されており、あとは、量産態勢の確保と、通常のジェット燃料より約10倍高いとされる価格をいかに下げるかが課題。航空機向けバイオ燃料の世界市場は、30年に11兆8808億円規模と、12年比で16倍に拡大する見通しで、速やかな課題の克服が期待されます。
昨年から、同社と共同実証実験を進めているのは、「いすゞ」です。両社は、次世代型バイオディーゼル燃料の開発にも取り組みます。流通や販売には「伊藤忠エネクス」が参画します。世界に貢献できる計画。国も含めた「オールジャパン体制」で臨んでほしいと思います。
[2016.1.22]
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