アジアの家電市場を韓国が席巻。日本メーカーの独壇場は影を潜め、勢力地図が塗り替わっている。
28の商品市場のうち15ジャンルで韓国がトップ
中国の躍進の影で存在感が薄らいだかに見える「韓国」が、実は、アジアの家電市場を席巻しています。かつて、「シャープ」や「東芝」など日本勢の"独擅場"だった勢力地図が塗り替えられています。日経新聞が7か国のシェアを調べたところ、その事実が浮かびあがりました。
調査は、タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポール、ベトナム、フィリピン、インドの計7市場で、洗濯機、冷蔵庫、エアコン、テレビの4品目のシェアがトップの企業を調べました。なんと、合計28の市場のうち15で韓国勢がトップでした。気を吐いているのは、「LG電子」と「サムスン電子」。テレビやスマートフォン事業では苦戦しつつも、家電事業は絶好調です。
強さの理由は商品開発力と手厚いアフターサービス
インドネシア市場の液晶テレビでは、2010年に33%と首位のシェアを誇ったシャープが21%に激減し、LGは10%から26%で首位に躍進、サムスンも4%から17%に急伸しました。シンガポール市場でも、全4製品でシェア1位をサムスンとLGが占めました。インドネシアでは冷蔵庫以外をLGが独占し、インドでもエアコン以外をLGとサムスンが分け合っています。
強さの理由を探ると、かつての日本そのものです。地域密着に徹した商品開発と、手厚いアフターサービス。故障の際に新品と交換するサービスも人気です。繁華街で大規模な広告ジャックを展開するなど、宣伝販促戦略にもぬかりがありません。韓国企業にとって、家電事業は「最後の砦」であり、死守しようと懸命なのです。日本企業は、こうしたしたたかさ、ハングリーさを失ってはいないでしょうか。韓国から、謙虚に学ぶ時期だと思いますね。
[2015.12.21]
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