世界の都市総合ランキング発表で、東京は昨年に続き第4位。順位アップには何が必要か?
市場規模やビジネスの容易性への評価
2015年の「世界の都市総合力ランキング」が発表されました。森記念財団が、世界の都市を、経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセスの6分野70の指標で評価し、クリエイティブな「人材」や「企業」を引きつける総合力を序列化した、興味深いデータです。東京は、今年も第4位。東京五輪を魅力アップのきっかけにしたいものですね。
1位から3位は、ロンドン、ニューヨーク、パリ。5位以下は、シンガポール、ソウル、香港、ベルリン、アムステルダム、ウィーンと続きます。4位の東京は、総合得点が1290.4で、3位のパリとは17.5ポイントの僅差ですが、昨年の16.3ポイントより差が開きました。経済分野で見ると、東京は、市場規模やビジネスの容易性などが高く評価され、ダントツの1位。2位のロンドン、3位のニューヨークを大きく引き離しています。
都民の生活の質向上が不可欠
舛添要一都知事は、この結果を受けて「(10月に友好都市提携を結んだ)ロンドンから学ぶ」と語りました。東京五輪を意識した発言です。ロンドンは、ロンドン五輪が開催された2012年、ニューヨークを超えて初めて1位になっているからです。東京都心部の再開発や、羽田空港の発着枠拡大など、インフラの多層的な強化を年頭に置いているのでしょうね。
しかし、都市の魅力が「総合力」であることを忘れてはいけません。要は、都民の生活の質が高められなければ、東京の魅力は向上しないのです。やみくもに利便性を追求するだけではなく、格差をなくし、伝統的な文化を守り、高齢化や育児の不安も少なくすることが、東京の魅力につながります。そんな都市には、イノベーションや投資も自ずとついてくるのです。
[2015.11.12]
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