ローソン、中堅旅行会社を買収、エンターテイメント事業を強化!物流では佐川と連携し御用聞きも
独自のコンサートツアーを販売
コンビニエンスストアのローソンは、中堅旅行会社のサクセスツアーズを買収する方針を5月15日示しました。サクセスツアーズの全株式を取得しローソン独自のコンサートツアーなど企画商品を強化する狙いです。
ローソンは、昨年8月にシネマコンプレックス(複合映画館)大手のユナイテッド・シネマを買収するなどM&A(企業の合併・買収)を活用。エンターテイメント事業を強化を目指すローソンは、傘下のHMVエンターテイメントと共同でサクセスツアーズが実績のある航空券や宿泊予約,人気歌手のコンサートチケットを組み合わせた商品を販売する予定です。
佐川と提携,店舗から半径500mを商圏に
一方,ローソンは佐川急便を傘下に持つSGホールディングスと業務提携し,ローソンを拠点とした宅配サービスを開始します。ローソンを拠点に宅配サービスを行なう新会社を今月設立。ローソン店舗を起点に半径500mの小商圏内での配送や御用聞きをはじめ、まずは都内の店舗から行うとしています。
コンビニエンスストアは、高齢社会の進行や世帯人数の減少で利便性の良さから生活により密着した存在になってきています。コンビニエンスストア同士の競争激化もサービス差別化の理由のひとつとなっています。
コンビニ、スーパーとは差別化した販売戦略
ローソンが、コンサート商品企画や宅配サービスに事業を拡大するのは,消費者の「利用しやすさ」や「手軽さ」を追求するため。コンビニエンスストアのカウンターに行けば、各社独自の「コーヒーサービス」や「チケット・ホットスナック販売」,「コピー」もできて「ATM」まで用意されスーパーなどの小売とは差別化されつつあります。コンビニエンスストアの利用客層の統計でも、若い客だけでなくスーパーなど長時間の買物が苦手な高齢者がコンビニエンスストアを利用するケースが増加しています。
出店計画、ローソンは今年度1,030店舗
コンビニエンスストアは、経済や販売戦略など出店数やライバル店舗が多いなか、特に生活に密着しているため、これからの動向に敏感な業界です。ローソンは今年度の出店計画を1,030店舗としているものの、セブンイレブンは1,600店舗を出店予定。セブンイレブンの出店計画には目を見張るものがあります。
ローソンは、エンターテイメント商品に宅配事業,さらには積極的に農業生産法人にも出資し,今後の製品開発に産地や鮮度にこだわる姿勢は価格競争に巻き込まれない付加価値の高い商品として,一定の客層を獲得できそうです。
[2015.6.6]
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