百貨店売上高,消費税率引上げ後初の前年プラス!景気回復で消費意欲向上?バレンタイン商戦や外国人の消費が下支え
売上高前年超えは11ケ月ぶり
日本百貨店協会は3月19日,2月の全国百貨店売上高が前年同月比1.1%増の4,457億円と11ケ月ぶりに前年実績を上回ったことを発表。地区別では、主要10都市以外の地方では前年並でしたが東京は同5.3%増、大阪が同0.5%増と全体を牽引しました。
日本百貨店協会では「3月は中旬まで10%台のマイナスで推移」と、昨年3月は増税前の駆け込みニーズがピークに。その反動が大きくなっていると指摘してきまし。
訪日外客数は過去最高、国内での消費に貢献
2月は景気回復を受けた個人の消費意欲が向上したうえ、バレンタイン商戦による売上も貢献。さらに、2月は、訪日外客数が過去最高となり、中国圏の春節による大型連休で百貨店での消費も下支えとなりました。
品目別では,主力の衣料品が前年から2.3%プラス。気温の上昇に伴い紳士・婦人ともに春物コートが好調。化粧品も7.7%と大幅なプラスとなりました。
免税対象品の売上高,前年の3.4倍
訪日外国人向けの免税対象品の売上高は、153億6,000万円と前年同月から3.4倍に上り25ケ月連続で前年実績を上回っています。150億円を超えたのは統計開始以来単月で初めてとなりました。
昨年,全国百貨店売上高は前年から0.3%増と3年連続で前年を上回っており、消費税駆け込みニーズの反動が3月の売上高にどう影響するかが注視されます。
日本百貨店協会では、「特に地方の回復が鈍い」とし、大都市と地方で明暗が分かれました。訪日観光客を多く呼び込み地方に繋げるかが課題となりそうです。
三越銀座店、外国人買い物客用専用ラウンジ設置
三越伊勢丹ホールディングスは3月18日、訪日外国人が多い三越銀座店に専用ラウンジを今秋設けることを発表しました。一定額以上の買い物をするなどの条件を満たした外国人に飲み物を無料で提供し、くつろいでもらうとしています。
同店の免税品売上高は前年比で2.5倍に伸び、全体の売上高に占める割合も12%に上りました。国内では少子化が進むなか,外国人の消費が下支えとなっていることが浮き彫りになっています。
●関連記事:「百貨店売上高10ケ月連続前年割れ!東京,大阪地区はプラスと大都市、地方の売上格差が明確に」[2015.02.26配信]
[2015.3.25]
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