経営破綻のスカイマークに救いの投資ファンド、インテグラル支援表明!JALに続き復活なるか
JAL、ANAに対抗、規制緩和の追い風で誕生
日本の航空大手のJALとANAに対抗するよう,国の航空産業参入緩和を追い風に平成10年、スカイマークは低価格航空会社として航空事業に参入。航空業界の運賃やサービスなどで競争を加速させるなどこれまで注目されてきました。
しかし、スカイマークは今年1月28日に経営破綻を認め民事再生法の適用を申請。同日東証1部から整理銘柄に指定されました。民事再生は,経営危機に陥った場合の破綻手続きを簡略、迅速に進め、早期に再建を支援する法的な再建法です。
致命的、エアバスへ700億円のキャンセル料
スカイマークは、国際線を目指し航空機メーカー、エアバス社へ大型機を発注するものの、情勢の変化は早く過剰な投資と判断。キャンセルに約700億円を支払うよう迫られ、実質破綻。再建に手を上げたのは、投資ファンドの一つであるインテグラル。同社は2月5日、スカイマークの再生手続きにおける支援基本契約と金銭消費貸借契約を、出資を前提に締結したことを発表しました。
インテグラルは、「アパマンマンション」や低価格ヘアカットの「QBハウス」などに出資するなど実績を重ねてきたファンド。再生手続き中の運転資金として最大90億円のつなぎ融資を受けるとしています。
負債総額は約711億円、エアバスへのキャンセル料は含まず
スカイマークは、民事再生法適用を申請した時点で負債総額は約711億円。ただ、エアバス社との解約を巡る違約金約700億円は含まれていません。今後スカイマークは、インテグラルの支援を受けながらエアバス社との減額交渉に臨む考えです。
一方,すでに滞納している航空使用料などの貸付に、将来的につなぎ融資を株式に振りかえるDES(Debt Equity Swap:デット・エクイティ・スワップ)を実施。インテグラルはスカイマークの株主として経営に参画する方針です。
国際線目指したものの・・
大手とLCC(Low Cost Carrier:格安航空会社)の狭間で存在意義を失ったスカイマーク。新たな事業として国際線の就航を目指すため大型機を発注し、大手航空会社に肩を並べる過程で経営は頓挫しました。
一度は会社更生法を受けたものの、見事に再生したJALのようにスカイマークも復活なるか、今後の動静が注目されます。
●関連記事:「スカイマーク、JALに続きANAにも支援要請!規制緩和で参入した「新規航空会社」潰せない国交省」[2014.12.20配信]
[2015.2.10]
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