新幹線延伸の影に最後のブルートレイン「北斗星」廃止!上野・札幌結んだ寝台列車は新幹線へ
車体の老朽化,新幹線の試験運転が影響
JR東日本とJR北海道は、平成28年春の北海道新幹線開業に伴い、上野・札幌間を結ぶ寝台特急「北斗星」を来年度中に廃止する方針を示しました。車体の老朽化や北海道新幹線の試験運行が行われるなど、鉄道旅行の象徴的存在だった青い客車のブルートレインは姿を消します。
北斗星は、昭和63年に青函トンネルを使用し始めて上野・札幌間を結びました。ホテル並みの豪華な寝台個室や、懐石、フランス料理のフルコースが楽しめる食堂車などが人気を集めました。
JR西,トワイライトエキスプレスも廃止
来年3月以降は,青函トンネルを含む約82kmが新幹線と在来線の共用区間となることもあり、新幹線の試験運行の影響から北斗星はイベントなど臨時運行のみとなります。ブルートレイン以外で運行される寝台列車は複数あるものの、JR西日本では大阪・札幌間のトワイライトエキスプレスを老朽化を理由に来春廃止する方針です。
交通手段としての寝台列車は、東京.九州間の「あさかぜ」が平成21年までに廃止され,今年3月には上野・青森間の「あけぼの」が廃止。残る寝台列車は、東京・高松・出雲市間を結ぶ「サンライズ瀬戸・出雲」と東京・札幌間の「カシオペア」のみとなりました。
寝台列車引っ張る機関車、製造費は新幹線より割高
JR北海道では,ブルートレイン廃止について「新しい機関車を製造するつもりはない」と断言。機関車の製造費は1両当たり2億〜3億円といわれ新幹線よりも高くなるとしています。
平成28年春には北海道新幹線の新青森・新函館間が開通。青函トンネルの電圧は2万ボルトから2.5万ボルトに上がり,これまで寝台列車を引っ張ってきた機関車は使えなくなります。
新幹線の延伸,LCC参入、格安高速バスが衰退を加速
新幹線は延伸が進み、地方空港は整備されLCC(Low Cost Carrier:格安航空会社)などが参入。さらに格安高速バス網が拡大などが寝台列車の衰退を加速させました。
大衆的であった寝台列車が次々に姿を消し、新幹線の延伸が整備され,さらに一部の富裕層を狙う豪華クルーズトレインが誕生するなど現在の日本経済を映し出しているようにも見えます。安倍政権は、地方創生を掲げるものの、逆に地方衰退にならないか懸念も残ります。
[2014.12.10]
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