インド鉄道インフラ、双日は「電気設備」JFEは「橋りょう工事」を次々受注!広がりみせる日本の鉄道技術
双日とL&T社共同企業体、500億円で受注
双日は11月19日、インドのラーセン&トゥープロ社(L&T社)と共同で、インド政府傘下のインド貨物専用鉄道公社からDFC西線(Western Dedicated Freight Corridor:デリー・ムンバイ間貨物専用鉄道)の電化工事を500億円で受注したことを発表。首都デリーと商業都市ムンバイ間の総延長約1,500kmのDFC西線のうち、北部のレワリと西部のヴァドーダラー間の915kmを電気化。単一の鉄道電化工事では過去最大規模になります。
工事は今年度中に着工し,16ケ所の変電所の建設や架線の敷設など行われます。
すでにレワリ・イクバルガー間626kmの軌道敷設工事は受注済み
双日とL&T社はすでに昨年、DFC西線のレワリとイクバルガー間626kmの軌道敷設工事を共同で受注。両社は共同で主契約社となり,プロジェクト全体の管理を行うほか、日本製品の調達を行います。DFC西線は、日本のSTEP(Special Terms for Economic Partnership:技術活用条件)付きの円借款を用いて整備が進められ,変電機器や架線など受注金額の約4割を日本製品が占めます。
STEPは、日本の優れた技術やノウハウを活用し,開発途上国などへ技術を通じ「顔が見える援助」を促すために平成14年に導入されています。
電気機関車200台の入札説明会,日系企業大手が参加
DFC西線を走る電気機関車200台の入札説明会がインド鉄道省で実施され,日本からは川崎重工業や東芝,三菱電機など日系大手が受注に向け参加。円借款条件として、設備など30%を日系企業から調達することが条件となっています。入札案件では,電気機関車のうち40台が日本から輸出されます。
一方,10月27日には,JFEエンジニアリングがDFC西線の橋りょう建設工事を受注していたことを発表。インド建設会社大手のガモン社と共同企業体を構成し,レワリ・ヴァドーダラー間のうちサバルマティ川橋りょうとマヒ川橋りょうの工事を、平成30年秋の完成を目指しています。
モディ政権、日本の技術導入を推進
インドの鉄道整備計画では、電気設備工事や電気機関車、橋りょう工事など日系大手が次々に受注。インドのモディ政権は,鉄道インフラ整備で日本の技術導入を進める方針を打ち出しており,双日は今後,日本の電機メーカーに設備の供給を呼びかける見通しです。
DFC西線は、日印両国が共同で推進するDMIC(Delhi-Mumbai Industrial Corridor Project:デリー〜ムンバイ間産業大動脈)構想の根幹となるプロジェクト。インドへの日本の鉄道技術の導入が今後も拡大されそうです。
●関連記事:「円借款の供与案件、4,500億円と過去最大規模!インド高速貨物鉄道受注し今秋着工、アジアは1万km高速鉄道構想」[2013.8.26配信]
[2014.12.1]
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