餃子の王将、23年ぶりの値上げ!円安による原材料、人手不足による人件費コスト上昇分を転嫁
10月1日から5〜10%値上げ
中華料理チェーン店の「餃子の王将」を展開する王将フードサービスは9月11日、全689店でメニューの大半を10月1日から5〜10%値上げすることを発表。メニューの全体的な値上げは平成3年以来23年ぶりとなります。
王将は,今年4月の消費税率引き上げの際には、増税分を税込み価格に上乗せ済み。10月からは,円安による原材料のコスト上昇や、人手不足による人件費などの上昇分を転嫁するとしています。値上げする全店共通のメニューは7〜9割にあたります。
餃子は20円,焼き飯は50円値上げ
看板メニューの餃子は、税抜き価格を20円値上げし東日本は240円、西日本は220円。焼き飯は50円値上げして東日本が450円,西日本が400円となります。
値上げは、円安による原材料の高騰のほか、天候不良による野菜の高騰。豚肉の平均卸価格は28年ぶりの高い水準に上昇。鶏肉は中国の期限切れ鶏肉問題で中国産から切り替える動きが広がり価格が上昇。漁獲量の減少により魚介類にも影響が出ており、飲食店や家計には「値上げラッシュの秋」となります。
台風や豪雨で客足伸びず、上半期純利益は22億円から15億円に減益の見通し
王将フードサービスは9月11日、今年4月〜9月期の連結純利益が前年同期比18%減の15億円になる見通しと発表。従来予想の同15%増の22億円から一転して減益。売上高は、台風や豪雨の影響で客足が伸びず予想を6億円下回る見通しです。
一方,来年3月期通期の業績見通しは、従来予想を据え置き、商品価格の引上げや分や高齢者向けに高価格帯メニューを増やすなど巻き返しを目指し,純利益は前期比14%増の49億円を見込んでいます。
創業から半世紀,「おいしく安い中華料理」を築く
王将は昭和42年,京都に一軒の中華料理屋として創業。半世紀近く経った現在でも業界トップクラスの中華料理チェーン。日本人に親しまれた大衆中華料理に絞り,1人から多人数まで気軽に食すことができます。何より看板商品の餃子は、新鮮素材を使い店舗で包むこだわりで「おいしく安い中華料理」の基礎を築きました。
王将の値上げは実質、安倍政権の「2%の物価上昇」を超えるものの、商品やサービスの価値が消費者の食欲心理を勝れば10月以降の盛り返しも期待できそうです。
●関連記事:「消費税増税、原材料価格上昇受け、食品・日用品は値上げラッシュ」[2014.6.19配信]
[2014.9.24]
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