「第3の主食調理家電」誕生/フィリップス:家庭用製麺機「ヌードルメーカー」展開、調理家電市場で敗者復活!
パスタマシーンを超えた?全自動家庭用製麺機「ヌードルメーカー」とは?
先日、セントラル総合研究所の女子スタッフが「ヌードルメーカー」なる商品について教えてくれました。巷で言うところの「パスタマシーン」とは違うのか――尋ねると、機械に粉や水などの材料を仕掛けるだけで、従来は手作業で行うしかなかった「混ぜる」・「捏ねる」といった作業を行い、うどん、そば、ラーメンやパスタなどの麺類を全自動で作る「家庭用製麺機」とのこと。炊飯器(飯)、ホームベーカリー(パン)に続く第3の主食調理家電が誕生したのです。
髭剃り・歯ブラシだけじゃない!「フィリップス」ブランドの底力
この画期的なヌードルメーカーを今年6月に発売したのは、オランダに本拠を置く電機メーカー・フィリップスの日本法人、株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン(東京都港区港南2‐13‐37/代表取締役社長:ダニー・リスバーグ氏)。「フィリップス」ブランドといえばシェーバーや電動歯ブラシは、日本の消費者にもなじみ深いブランドとして知られていますが、調理家電の分野でも、ブレンダーなど欧米の人気商品を投入した時期がありましたが、売れ行きは芳しくなく、調理家電市場からはいったん撤退していました。
「新たなカテゴリー創造」したヒット商品「ノンフライヤー」
調理家電に求められる性能は、国や地域によって異なる食材や調理方法といった食文化と深く関わります。ある地域で好評であった商品でも、他国でそのまま受け入れられるとは限りません。まして日本市場は、商品開発力に定評のある国内メーカーがしのぎを削る厳しい環境。そんな市場に再参入を図るに当たって、フィリップスがテーマに掲げたのは「新たなカテゴリーの創造」でした。
昨年、日本の調理家電市場に再参入したフィリップスの第1弾商品「ノンフライヤー」は、そのテーマを正に具現化した商品だったと言えます。既存の調理家電にはない商品でありながら、健康志向の強い消費者という大きなターゲットをとらえ、大ヒットを飛ばしました。
麺食い多数の日本、「家庭」以外にもニーズ見込む
一方、製麺マシンという商品は、調理家電の新しいカテゴリーでもあります。日本人の3大主食の世帯当たり年間購入量を見てみると、米80kg、パン45kgに次いで、麺は3位ながら36kgと、決して無視できない量が消費されています。家庭で食べる麺料理といえば、即席麺のほか乾麺やゆで麺を利用するのが一般的ですが、「生麺」のおいしさは広く知られており、そのことを看板に掲げる飲食店も少なくはありません。
ヌードルメーカーの価格は約3万円と、決して安価ではありませんが、5万円の「ゴパン」(サンヨー)でさえ飛ぶように売れた例もあります。また、約10分で製麺できる手軽さも魅力的。「家庭用」と謳ってはいますが、商業利用も大いに見込めます。
[2014.9.19]
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