HISとANAが旅行会社設立、「日本観光」定番スポットから地方の魅力を海外で発信
急増する訪日客を取り込み新たな収益の柱に
HISとANAホールディングス傘下の旅行会社、ANAセールスは9月1日、訪日外国人向けの旅行事業で提携したことを発表。急増する訪日客を取り込み、新たな収益の柱に育てるため今年11月に共同出資会社を設立。来春からHISの海外店舗やネットなどで販売します。
新会社は、訪日外国人客の旅行の企画や予約管理を手がけます。ANAセールスは、国内線の航空機の座席、HISは旅行サイトで契約するホテルの客室などを持ち寄り商品を企画します。
訪日客数、過去最高ペースで推移
日本政府観光局が8月20発表した7月の訪日外国人客数は、前年同月比26.6%増の126万9,700人。前年超えは18ケ月連続で単月では過去最高を記録しました。今年1月〜7月の累計でも753万100人と過去最高のペースで通年計算では1,200万人台に達する見込みです。
地域別では、中国が大型クルーズ船の寄港が多かったこともあり前年同月の約2倍の28万1,200人と一昨年7月以来2年ぶりにトップ。続いて台湾が同17.1%増の27万9,300人、韓国が同2.7%増の25万600人と半年ぶりに前年を上回りました。
日本を旅なれた訪日客は自分で調べ目的地へ
海外の旅行会社が企画する日本旅行プランは、東京から箱根、富士山、京都などゴールデンルートが一般的。初めて日本を訪れる訪日外国人客には日本の魅力を伝えられるものの、旅なれたリピート客は新たなスポットを目指しネットなど自分で調べ、電車などを乗り継ぎ目的地を目指さなければなりません。
新会社では,ANAの充実した国内路線を活用し,地方自治体などと連携して日本各地の祭りや、果実狩りなどのツアーを企画。地方の観光資源を生かしたルートを提供する予定です。
定番スポットとは別にクールな日本も
旅行口コミサイト「TripAdvisor」によると日本の人気観光地は京都の伏見稲荷や金閣寺、広島の平和記念資料館,厳島神社、奈良の東大寺が上位を占めています。一方,同サイトで外国人が「クール」と評した観光スポットは,原宿の竹下通りや大阪の海遊館、道頓堀、東京の大江戸温泉物語、三鷹の森ジブリ美術館などが上位を占め定番スポットとは異なる結果となりました。
新たな日本の魅力を発信し、初めて来る訪日外国人客もリピーターも楽しめるツアーの企画で、訪日客が増加し日本を賑わせます。
[2014.9.17]
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