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パナソニック、高級オーディオ「テクニクス」を復活!ライバルのパイオニアはオーディオ事業売却に商機は?

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4年ぶりに2機種を発売
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国際家電見本市「IFA(Internationale Funkausstellung Berlin)」は、ドイツのベルリンで9月5日から10日まで開催。出展するパナソニックは、高級オーディオブランド「テクニクス」を今年12月に4年ぶりに欧州で復活することを発表しました。アンプやスピーカーなどで構成する2機種が出展され日本でも来春までに発売予定です。
テクニクスブランドは、昭和40年に誕生し、レコードを載せるターンテーブルをモーターで直接回すダイレクト・ドライブ方式を世界で初めて開発。オーディオ愛好家の人気を集めました。

パナソニックの社名変更でブランド名廃止
平成22年にはパナソニックの社名変更によるグループのブランド統一によりテクニクスブランドは廃止。テクニクスは、バブル期には年間500億円の売上を保ち販売終了までの累計売上高は約1兆円に上りました。
パナソニックは高級オーディオ事業の部門を失いテクニクスブランドが廃止されるなか,脈々とオーディオ技術、ノウハウを蓄積してきました。2Way同軸ユニットやスピーカーに使われるドライバーユニットなどはすべて自社で開発。社内では独自の技術を培ってきました。

時代はデータ圧縮の音源
現在の音楽は、CDやMP3、ネットからダウンロードするデータを圧縮したデジタル音源が主流となるなか,高品質の音源を再生できる音響機器へのニーズはニッチ市場ながら高まっています。テクニクスは、世界各地のオーディオ愛好家の根強い要望に応じてブランド復活を決め,年間100億円の売上規模を目指します。
最高の音を提供しようと考えると技術はさらに進化し好循環が生まれます。欧州でも人気のテクニクスブランドの復活で最高の音質が提供されます。

パイオニアは音響事業を売却
一方,テクニクスと同様にオーディオ愛好家に親しまれてきたパイオニアは、音響、映像事業の子会社を売却する方針。世界でトップシェアであるクラブミュージックやライブで使用されるDJ機器事業についても売却手続きに入っています。
パナソニックは、IFAではDJ機器についてミキサーやターンテーブルなど新製品には含まれていないものの、ニーズの高さはあることは認めています。ニッチ市場に絞ったパナソニックの戦略が吉と出るか注目されます。

[2014.9.10]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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