エアバス新型航空エンジン:川崎重工と共同開発!/エンジン開発は米ボーイング社からも!
川重、ロールスロイス既存エンジンを燃費性能14%改善
航空大手の欧州エアバス社は、今年7月に燃費性能を従来から14%改善し航続距離を大幅に伸ばす「A330neo」の開発に着手することを発表。川崎重工業は、英ロールスロイス社と共同で燃料改善の鍵を握るタービン部品などの開発に参画する方針を示しました。
エアバス社の「A330neo」は、平成29年後半にも世界の航空会社に納品される予定の次期中型旅客機。7月15日にイギリスのファンボロー国際航空ショーではロールスロイス社の「Trent7000」が披露され、このエンジンの燃費性能をアップし航続距離を伸ばす計画です。
米ボーイング社に続きエアバスとも技術提携
川崎重工業が担当するのは、燃費性能向上のためのタービン周辺部品。今年6月には米ボーイング社の「777X」の開発、量産に川崎重工業も調印したばかりですが、欧州エアバス社と米ボーイング社が旅客機開発競争を繰り広げるなか、日本の航空技術の存在感が高まっています。
昨年、川崎重工業は米ボーイング社向けのエンジン部品を1,100基分出荷。平成28年には1,600基まで増やす計画していたところに、エアバス社のエンジン搭載分が加わることになり、「A330neo」用に決まった「Trent7000」は、機体就航予定の来年末にあわせ開発される予定です。
開発技術力の高度化に貢献
川崎重工業は、中小型民間航空機用エンジンにおいてJAEC(日本航空機エンジン協会)として航空機開発の国際共同事業へ多数の参画実績をもっています。新型エンジンでもある「Trent7000」においても、開発技術力の高度化と生産基盤の強化などが新エンジンの開発に貢献すると思われます。川崎重工は、エンジンを収めるタービンケースや推進力を効率的に生み出すタービンディスクの製造を担当。平成28年の部品生産、納品をスタートさせます。
名古屋工場:ボーイング社用工場を増設
川崎重工業は8月7日、航空機の製造拠点の名古屋第1工場を増強する方針を示しました。米ボーイング社の次世代旅客機「777X」の機体を分担生産するのに対応。同社を含む日本企業5社が機体の主要部の約2割を製造。このうち約7%を分担する川崎重工は生産体制を検討来てきました。
川崎重工業は、同工場内で中型機ボーイング「787」向けの工場も増設中。「777X」やエアバス社と合わせ航空機の増産投資が続き、川崎重工をはじめとする、日本の航空技術が世界に示されています。
[2014.8.22]
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