首都圏新築マンション発売戸数、大幅減!消費増税の反動より深刻な職人不足
上半期,発売戸数は2割減
不動産経済研究所は7月15日、今年上半期(1月〜6月)の首都圏(1都3県)の新築マンション発売戸数が1万9,394戸と前年同期から20.2%減少したことを発表。3年ぶりに2万戸を下回りました。
前年同期には、価格や住宅ローン金利の先高観、消費税増税前の駆け込みニーズから発売戸数が大幅に増えたものの、予測した反動が明確に表れました。発売月の契約率は、78.4%と好不調の目安となる70.0%は5年連続上回っています。
マンション価格は上昇、22年ぶりの水準
上半期の1戸当たりの平均価格は5,010万円と前年同期から274万円上昇。1平方メートル当たり70万7,000円と上半期としては平成4年以来22年ぶりの高い水準で住宅価格上昇を裏付ける結果となりました。
一方,東日本不動産流通機構によると首都圏の中古マンションの動向では、4月〜6月期は成約件数が8,235件と前年同期から11.9%減。中古マンション市場は、前年同期が好調だったためその反動が表れましたがその前の平成24年同期の実績は上回っているため今期の比べ低い状況ではないようです。
アベノミクスで価格は4%上昇
マンション価格は昨年、アベノミクス効果と消費税増税前の駆け込みニーズにより約4%上昇したものの、今年は平均で約2%下落。来年以降も横ばいで推移されることが予測されます。
ただ、建築現場では鉄筋工や型枠工、とび職などが絶対的に不足している状態で、マンション供給側は工期やコストに自信が持てないのが実態。建築コストはリーマンショック前の約3割に増加しているともみられ今後のマンション価格への影響が懸念されます。
職人不足、建設コストは4%上昇
マンション販売は今年6月、前月から13.4%減少し前年同月比では4ケ月連続減少。一方,1平方メートル当たりの単価は72万2,000円を同4.2%増と上昇。建設コストの上昇がマンション市場にブレーキをかける予測もみられます。
内閣府の平成24年度「公的固定資本形成」によると公的事業は、前年度比14.9%増から1.3%増に縮小。職人不足と労務費の高騰から入札は公共事業への入札は減少し、建設は翌年度に持ち越されているのが実態。このまま職人不足が続けば公共事業だけでなくマンション建設にも大きな影響が懸念されます。
[2014.7.24]
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