中小企業景況調査:中小企業最大の落込み!増税反動減は想定内!物価は上昇、実質賃金は・・・
中小企業景況調査:消費税増税の反動明確
中小企業庁は6月27日、4~6月期の中小企業景況調査を発表。全産業の業況判断指数は、マイナス23.2と前期(1~3月期)のマイナス11.1ポイントから大幅に悪化。3年ぶりに過去最大を更新しました。消費税増税に伴う駆け込みニーズの反動が明確にあらわれました。
同調査は、中小企業基盤整備機構が全国の中小企業約1万9,000社を対象に四半期毎に実施。全国の商工会や商工会議所の経営指導員、中小企業団体中央会の調査員が直接調査対象を訪問するため回収率も95%と高く、約8割が小規模企業であることも特徴です。
製造、非製造業ともマイナス幅拡大
産業別では、製造業の業況判断指数がマイナス18.3と前期から15.7ポイント悪化。業種別では、木材・木製品や鉄鋼・非鉄金属、化学、家具・装備品など7業種でプラスからマイナスに転じ、印刷、電気・情報通信機械器具・電子部品など7業種でマイナス幅が拡大しています。
一方、非製造業ではマイナス24.7と前期から10.7ポイント悪化となりマイナス幅も拡大。建設業がプラスからマイナスに転じ、卸売業、小売業、サービス業でマイナス幅は拡大しています。
7~9月の見通しは改善
消費税増税による影響は、徐々に落ち着く模様で7~9月期の見通し業況判断指数では、マイナス15.4と4~6月期から7.8ポイントの改善が見込まれます。
政府は、消費税増税による景気腰折れを懸念。平成25年度補正予算で5兆5,000億円の経済対策を実施します。デフレの道を進むこととなった平成9年の増税時とは状況が違うようにも見え甘利経済財政相も「景気は想定内で推移」としていますがが楽観できる状況にはありません。
物価上昇に所得の伸び、追いつかず
5月の家計調査では、個人消費の落ち込みが懸念されました。厚生労働省の5月の毎月勤労統計調査では、基本給や残業代、賞与などを合わせた現金給与総額平均は3ケ月連続前年を上回るものの、物価上昇が続いていることで実質賃金は目減りしています。7月からは食料品や航空運賃も値上げされます。
冷夏で消費低迷?/消費税10%増税は夏のお天気次第
今回の落ち込みは想定内だとする判断ですが、エルニーニョ現象で冷夏だとの予報です。冷夏だビールなど飲料、エアコンなど家電などの販売が低調になります。ボーナスを機会に海外旅行などで、消費動向がどの程度回復するのか見守る必要があります。消費者にとっては大切な夏だと言えるでしょう。
[2014.7.7]
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