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金融庁:私的整理のルール緩和!再生計画案、債権者の同意「全員一致」から「多数決」へ

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財務省、金融庁:金融市場活性化策を正式発表
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財務省と金融庁は6月12日,「金融・資本市場活性化に向けた提言書」を正式に発表。家計の金融資産を成長資金に振り向ける投資活性策や、企業の競争力を強化するため私的整理のルールを緩和して企業の新陳代謝や再編を促すことが柱となります。
提言書にはこのほか、アジア市場の取り込みやビジネス環境の整備などで構成され今月まとめる成長戦略に盛り込まれる見込みです。両省庁では,昨年12月に金融版の成長戦略をまとめており今回の提言は第2弾となります。

私的整理:自由度の高い再建方法
企業の事業再生には、裁判所の関与のもと再建させる「法的整理」と、企業と金融機関など当事者同士が話し合いで再建を図る「私的整理」に別れます。私的整理は、裁判所の関与がないため当事者同士の合意があれば自由度の高い再建方法が選べます。さらに、従業員や顧客,取引先などにも公表されないため風評被害もなく、再建が図れるメリットがあります。
財務省と金融庁が提言するのは私的整理の一種,事業再生ADR(Alternative Dispute Resolution:裁判外の紛争解決手続き)の成立要件を緩和する方針です。

事業再生ADR:債権者同意「全員」がネックに
これまで、事業再生ADRは、再生計画案について全ての債権者の同意が大きなハードルとなっていました。会社更生や民事再生など法的整理であれば計画案は過半数で決まりますが、事業再生ADRは「全員」の同意がネックとなっていました。
提言書ではこれを緩和。金融機関など債権者の「全員一致」から「多数決」で成立できるように緩和し,企業が私的整理を使いやすくし転業や廃業を選びやすい環境を整備。早期に産業の新陳代謝に繋げる方針です。

「グローバル企業」「ローカル企業」個別の政策を提言
企業の競争力強化は、海外での競争力を強化する「グローバル企業」と国内の「ローカル企業」に分け,個別に打つべき政策を整理。企業が内部保留を成長に振り向けるため上場企業向けのコーポレートガバナンス(企業統治)の指針策定も創設。社外取締役の活用など外部の声を反映させやすくし設備投資や賃上げに繋げる方針です。
アベノミクス第3の矢である成長戦略で、過当競争する産業を再編させ,市場への投融資を拡大し経済の好循環を生み出せるか注目されます。


[2014.6.20]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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