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関電:米シェールガスの輸入前倒し!エネルギーコスト上昇に歯止め

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関電,米から年間120万トンのシェールガスを調達
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関西電力は、4月1日に三井物産が米国ルイジアナ州で手がけるシェールガスなど天然ガス輸出プロジェクトから年間40万トンを購入することを発表。平成29年から輸入を開始する計画です。同年には、すでに決まっている住友商事が取り組む米国のシェールガス輸出プロジェクトから年間80万トンを輸入し、合わせ120万トンを調達する予定です。
原子力発電所の再稼働が不透明ななか、火力発電の燃料高騰で電気料金は上昇。関西電力は、新たに結んだ契約が本決まりとなりシェールガスの輸入を1年前倒し、1年前倒しし、平成28年前半から輸入する見通しとなりました。

東北電力は平成30年から調達
一方,東北電力は5月19日、米国産シェールガスなどLNG(液化天然ガス)の輸出を手がける仏エネルギー大手、GDFスエズ社から年間27万トンの購入で合意。早ければ平成30年から供給を受けます。東北電力は、すでに三菱商事と米シェールガス輸出プロジェクトで基本合意。平成34年から年間30万トンの供給を受けますが、関西電力同様、前倒しの供給が期待されます。
東北電力の今年3月期のLNG調達量は448万トンと東日本大震災前から5割増加。燃料費も5,982億円と約2倍に膨らみ、電気料金の度重なる値上げで企業や家計を圧迫しています。

米国、LNGの5割がシェールガスに
シェールガスは100年以上前から生産されていましたが採算性が低く商業化に至りませんでした。近年,北米などで採掘技術が確立され一気に生産量は急増。世界のエネルギーに革命を起こすと言われ、米国ではLNGの5割がシェールガスになると予想され,世界最大のLNG輸入国から一気に輸出国に変わろうとしています。
シェールガスの生産が今後も増加すれば、従来のLNGより約3割安い価格もさらに下がり,輸入国にとって期待がもてます。円安で原材料価格が上昇するなか、シェールガスの供給が急がれます。

東電、電気料金は37%上昇
今年7月の標準家庭の電気料金は、東日本大震災が起き原発全てが停止した平成23年から大幅に上昇。地域により格差もあり一番高い東京電力は37%上昇。上げ幅が少ない北陸電力でも17%上がっています。標準家庭の全国平均では20%の上昇となりますが,規制のない産業用の電気料金はこれ以上に上昇し企業の収益を圧迫しています。
シェールガスは、中東産に比べ約3割安いエネルギー。米国からの安いシェールガスを前倒しで輸入しコスト削減が急がれます。

[2014.6.16]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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