豪華寝台列車「ななつ星」に続け!JR西日本「ホテルが走る」豪華寝台列車を発表
1両に1室だけ、専用展望スペースにバスタブも配備
JR西日本は5月21日、平成29年をめどに運行する豪華寝台列車の概要を発表。最上級の客室は1両1室としてバスルームにはバスタブを用意。専用の展望スペースも設けられます。
豪華寝台列車は、「美しい日本をホテルが走る~上質さの中に懐かしさを~」がコンセプト。車両はホテルのような空間と懐かしさを感じられるデザインが施され,昨年から定年を迎える団塊世代を取り込む方針です。
JR九州「ななつ星」よりリーズナブル
豪華寝台列車は、1両個室1室のほか3室の個室を設けた客車5両に食堂車、ラウンジカー、展望スペース付きの2階建て先頭車両2両の10両編成。定員は30名程度と豪華そのもので価格も気になりますが、先行するJR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」よりリーズナブルにするとの方針です。
先頭車は機関車となっておりディーゼルエンジンで発電した電力を使ってモーターで走行するハイブリッド方式。山陰本線など電化区間が一部しかない区間への乗り入れも可能です。
ななつ星、「価格上げても競争率下げて」の人気ぶり
豪華寝台列車では「ななつ星in九州」が先行し、昨年10月から今年3月末までに46本が運行。1,270人が乗車し,九州各地でのおもてなしやスタッフの質のいい対応に乗車への応募は現在も殺到。価格を上げても競争率を下げてとの声も上がり、乗車した約1割が再応募するほどの人気ぶりです。
JR九州では,「今年は世界に飛躍させつつ、さらに地域に愛される列車としていきたい」とコメント。九州を回るだけでなくJR西日本や四国,東日本,東北、北海道など連携し、豪華クルーズ列車ならではの長距離運行も期待されます。
京阪神出発で下関で折り返し
JR西日本によると豪華寝台列車は京阪神を出発地点として日本海や瀬戸内海を走る運行計画。大阪駅や京都駅を出発し山陰本線経由で下関に着き、山陽本線経由で戻るルートなど1泊2日か2泊3日が中心となりそうです。
ブルートレイン、「あけぼの」「トワイライトエキスプレス」運行終了
かつて日本全国で見られた夜行寝台列車「ブルートレイン」は、今年3月の「あけぼの」(上野-青森・秋田)が定期運行を終了。5月28日には、大阪と札幌を1日かけ結ぶ日本海へのサンセットが人気だった、国内最長路線の寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪-札幌)が、運行を終了することをJR西日本は発表。
北海道新幹線開業に伴い廃止の運命
2年後には北海道新幹線の開業で、東京都札幌を結ぶ「北斗星」(上野-札幌)や「はまなす」(札幌-青森)は引退候補です。豪華寝台車の草分け「カシオペア」(東京・上野-札幌)は車両が新しいので、当面の運行される予定です。
「豪華」か「庶民」、それとも「スピード」か、団塊の世代の「のんびり旅行」ニーズの取組みを図ったJR九州の取り組みなど、豪華客車の今後が注目されます。
●関連記事:「JR西、世界遺産巡る豪華寝台の投入検討!のんびり旅ニーズで、九州「ななつ星」倍率は87倍」[2013.5.9配信]
[2014.5.31]
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