「角川×ドワンゴ」経営統合!収益力強化、国内市場縮小から脱却
「角川×ドワンゴ」経営統合発表
5月14日、出版大手の株式会社KADOKAWA(東京都千代田区富士見2‐13‐3/代表取締役社長:松原眞樹氏)と、「ニコニコ動画(ニコ動)」で知られる動画配信大手の株式会社ドワンゴ(東京都中央区銀座4‐12‐15/代表取締役社長:荒木隆司氏)が経営統合することが発表されました。
10月1日を目処に、完全親会社となる「株式会社KADOKAWA・DWANGO」を設立し、社長にはKADOKAWAの相談役:佐藤辰男氏、会長にはドワンゴの会長:川上量生氏が就任する予定です。
国内市場縮小からの脱却狙うKADOKAWA
出版の老舗「角川書店」で知られるKADOKAWAは、雑誌や書籍にとどまらず、アニメや映画制作などコンテンツ関連の事業を幅広く手がけています。
今年3月期の決算では、グループの売上高1,500億円余りのうち、およそ60%は出版関連事業が占めていますが、少子化やインターネットの普及を背景に国内の出版業界で市場の縮小が続くなか、出版以外の分野での収益力の一段の強化が課題となっていました。
海外ファン増やす「ニコ動」で収益力強化
一方ドワンゴは、ゲームや音楽配信などインターネットを通じたコンテンツ事業の展開で急成長。平成18年に運営を開始した動画配信サイト「ニコニコ動画」は、動画に合わせてコメントを投稿できる機能で人気になり、先月末の時点での登録会員数は4,000万人にも上り、アメリカや台湾など、海外にも利用を広げています。
老舗・新進連携でクール・ジャパン一躍
両社は平成23年に資本提携を行い、KADOKAWAグループのコンテンツをドワンゴの動画サイトで配信するなど、連携を深めてきました。経営統合によって、KADOKAWAの手がけるアニメなどをニコニコ動画などで配信する事業を強化するほか、KADOKAWAが持つ海外の拠点とドワンゴのネット配信の技術を組み合わせて海外への展開を進めていく方針です。
マンガやアニメなどの日本の文化に関しては、政府も「クール・ジャパン」として海外への売り込みを強化し、経済成長につなげようとしています。今回の経営統合は、クール・ジャパン戦略の躍進にも一役買うことでしょう。
[2014.5.20]
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