学生支援機構・奨学金返済の救済策を拡充!非正規社員増加で延滞金は増加傾向に返済猶予,猶予期間延長で負担減
延滞者向け、新たな救済策知らない過半数超え
日本学生支援機構は、4月22日までの調査で奨学金を借りている人の過半数で返済猶予や、返済期間を長くし1回分の返済額を減らす救済策を知らない延滞者が過半数を超えたことがわかりました。わが子が高校や大学に合格し新たなスタートをきることはうれしいことですが授業料は決して安くありません。全ての負担を親ができない場合、親が教育ローンを借りたり、子が奨学金を借りることになります。
長引く景気低迷で親の収入も伸び悩み奨学金の貸与者数は、平成24年度に約131万人。10年間で1.5倍に増加しています。
延滞者は33万人、延滞額は924億円に
借り入れた奨学金は,子が社会人となり貸与が終了した翌月から数え7ケ月目から返済が開始されますが,就職難や非正規雇用など思うように所得は増えず返済が滞るケースが増えています。日本学生支援機構によると、平成24年度末の奨学金の延滞者は約33万人。延滞額は924億円に上り返済を巡る問題が深刻化していました。
延滞者の職種別では、派遣社員やアルバイトなど非正規社員は全体の29%と最も多く無職の18%が続きます。年収別では、全体の85%が300万円未満と厳しい実情が浮き彫りになりました。
返済期間は5年から最大10年へ
日本学生支援機構は、今年4月より延滞者救済策として延滞金の賦課率を年10%から5%に引下げ,返済期限猶予の適用年数も5年から10年に延長。傷病や生活保護受給など返済が困難な場合は、延滞者であっても据え置き,猶予申請月から返還期限猶予を適用するなど、延滞者向けの救済策を拡充しました。
同機構では,3ケ月以上の滞納者情報を全国銀行個人信用情報センターに登録。登録されれば将来住宅ローンなどに影響が出る場合もあるため早めの相談が大切です。
▼日本学生支援機構:奨学金返還相談センター
救済策の拡充、知っていても26%が申請せず
日本学生支援機構では,4月からの救済策拡充について3ケ月以上延滞する約3,800人を調査。返済猶予は57%、1回当たりの返済減額は55%の人が知らないと回答。救済策を知っている場合でも26%の人が手続き法がわからないと申請していない結果となりました。
文部科学省は、延滞額が年々増加している状況を受け奨学金のしくみを議論する有識者会議を設置。給付型奨学金など新たな奨学金を検討、今年7月にまとめる予定です。
[2014.4.26]
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